ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第16話

五十四頁目

 

 探索時に受けた傷のせいか、注意力が散漫になっていたようで帰り際に間違えてガメラを踏んでしまったがこいつは平然とそのまま動いていた。

 それを見て気が付いたが、この恐竜たちを馬のように乗りこなせばかなり安全なのではないか。

 足の速さも違えば視界も広がるし、何かに襲われても一緒に反撃もできる……背中に居れば大抵の攻撃は俺より先に恐竜に当たるだろう。

 

 そのためにも背中に乗るためのサドル作りだ、左手の鉱石を眺めて考えると簡単に良いアイディアが浮く。

 早速パロロ君用のサドルを作って乗ってみたが予想以上に快適だ。

 まさか恐竜の背中に乗れる日が来るなんて……なんだかちょっと感激だ。

 

五十五頁目

 

 恐竜のサドルについでに荷物を入れる場所を作ったおかげで荷物の運搬もかなり楽になった。

 これなら探索に出向いた先で見つけた珍しい資材を持って帰ることも可能だろう。

 今度こそ俺は島の奥に向けて探索を開始することにした。

 

 道中、先ほどと同じく巨体のキリンモドキとすれ違いながらさらに進むとそこで黒いカバに似た何かが蛇に襲われていた。

 臆病らしいそいつは必死に逃げまどっていたが、急に苦しそうな悲鳴上げて崩れ落ちた。

 一瞬死んだかと思ったが、その後も蛇に噛まれるたびうめき声をあげていた。

 

 そう言えばあの蛇は毒を持っていた、そのせいで気絶したのだろう。

 ……あの状態でも餌をあげたら仲間になるだろうか?

 

五十六頁目

 

 何とか蛇を撃退して気絶していた奴に果実を上げて見たら予想通り起き上がるなりこちらに懐いてくれた。

 毒で気絶させても仲間に出来るというのは新発見だ、これは何かに使えるかもしれない。

 とりあえず仲間になった子はフィォと聞こえる鳴き声を上げたからフィオ君と名付けたが、足が遅いので連れ歩くのは難しい。

 

 一度拠点に帰ってこの子を預けてくるか、それともこの場所に置いておいて後で戻る際に連れ帰るか悩むところだ。

 しかしよくよく考えてみればこの場所は危険な蛇が湧いてくる場所なのだ……おいておくには危険すぎる。

 仕方なく俺はまたしても拠点に戻る羽目になった……こんな調子で本当に探索など行けるのだろうか。

 

五十七頁目

 

 くそっ!? なんだあのクソみたいな人間サイズの鶏はっ!?

 多分映画で見たラプトルの仲間なんだろうが、あんな速さで追いかけて執拗に攻撃を仕掛けてくるなんてっ!!

 しかも頭も良いみたいで集団で襲ってきておいて、恐竜の背中から攻撃する俺が司令塔だと気づいたのか飛び掛かって強引に引きずりおろしてきた。

 

 そしてそのまま一斉に攻撃を仕掛けてきて……一緒に居たパロロ君とフィオ君が助けてくれなければ間違いなく死んでいただろう。

 スピノより小さく力も弱い奴に今更殺されかけるなんて、やはりこの島では一瞬の油断が死につながる。

 布の装備もあっさりと切り裂かれて、全身が傷だらけだ。

 

 もっとしっかりと準備しなければ……防具も布ではだめだ、何か考えなければ。




【今回登場した動物】

カルボネミス(ガメラ・トト)
パラサウロロフス(パロロ君)
パラケラテリウム(キリンモドキ)
フィオミア(黒いカバに似た何か・フィオ君)
ティタノボア(蛇)
ユタラプトル(鶏)
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