ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第178話

四百四十九頁目

 

 沼地にも近い地形の場所へと移動した所、すぐに蛇や大型のワニがこちらへと襲い掛かってきた。

 どちらも目的の生物ではないから倒そうとしたが、オウ・ホウさんは動物ごとに細かく特徴が違っているから全て捕らえておきたいと言い出した。

 ひょっとしたら見た目からは想像もできない意外な能力を持っている奴がいて、それが洞窟攻略に役立たないとは限らないというのだ。

 

 しかし前に蛇を仲間にし損ねたことを覚えていた俺がソレを告げるが、フローラもまた今ならば色々持っているから食べさせれるものがあるかもしれないし挑戦しようというのだ。

 恐らくフローラの場合はカエルのような普通には手に入らない素材の回収を行える能力を持っている生き物などが欲しいのかもしれないが、兎にも角にも逆らう理由は余り無かった。

 だから皆で手分けして目に付いた生き物を片っ端から眠らせて仲間にしていくことにして、まずは目の前にいる大型のワニと蛇を眠らせたが……ワニはともかくやっぱり蛇は何も食べてくれず仲間にはできなかった。

 

 尤もその際にフローラが冷蔵庫に保管してあったらしい何かの無精卵の残りを渡そうとしたらほんの少しだけ反応していた……確かに蛇のイメージからして卵を丸呑みしてそうだが……もう少し特殊な卵でなければ駄目なのだろうか?

 

四百五十頁目

 

 前に通った時は空から通り過ぎただけだから良く分からなかったが、こうして近くで探索してみると水辺だけあってか、意外と色々な生き物が生息しているのがわかる。

 エリマキトカゲにフィオ君の同種、巨大カメにキリンにも似た大型の草食動物、どこかで見た覚えのある始祖鳥と思われる鳥……いや、こいつもまた少し特徴が違って小形の翼竜のような気がするが……尤も俺には細かい見分けなど着くはずもない。

 もちろん俺たちの目当てであるカエルや細長いワニも居て……それとは違うワニも二種類ほど……最初に出会った巨大ワニと、こちらに飛び掛かってくるワニがいた。

 

 それらを全て相手の体格に合わせて麻酔矢と麻酔弾を使い分けることで可能な限り捕獲しておく俺達……キリンに似た奴はブロントにも近い体格をしていたが、空に浮かんでいるケツァ君の背中から狙い撃てばもう安全に仲間に出来てしまう。

 今の俺達なら餌を選り好む奴以外ならどんな奴でも仲間に出来てしまいそうだ……それこそブロントであっても……それ以上に巨大な奴であっても……。

 そう思ったところで俺の脳裏では、ここから更に北上したところにある山で暴れていたあのティラノ以上の巨体を持った肉食のことを思い出した。

 

 ……あいつさえ仲間に出来れば……洞窟にこそ入れないだろうが、あのサイズの肉食が仲間に居ればもはやこの島で俺達に敵は居なくなるのではないだろうか?

 それこそどれだけ多くの肉食に襲撃されようと一蹴出来てしまいそうな……時間が出来たら狙いに行ってもいいかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

追記

 

 何度読み返しても自分の愚かさに腹が立つ……もしもこの時に戻れるなら、何かにつけてすぐ付け上がりこんな馬鹿なことを考える自分を殺してでも止めてやりたい。

 あんな巨大な肉食を捕まえたから何になるっていうんだ……草食島に引きこもってれば十分だったじゃないか。

 愛する人と二人で生活できていて何が不満だったんだ……彼女を失ってまで手に入れる価値のあるモノなんかなかったのに……くそっ!!




【今回名前が出た動物】

ティタノボア(蛇)
サルコスクス(大型のワニ)
ベールゼブフォ(カエル)
ディロフォサウルス(エリマキトカゲ)
フィオミア(フィオ君の同種)
カルボネミス(巨大カメ)
パラケラテリウム(キリンに似た大型の草食)
ディモルフォドン(始祖鳥に似ている小型の翼竜)
バリオニクス(お目当ての細長いワニ)
カプロスクス(飛び掛かってくるワニ)
ブロントサウルス

ギガノトサウルス(ティラノ以上の巨体を持った肉食)
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