ARK とある青年の日誌   作:車馬超

179 / 1041
第179話

四百五十一頁目

 

 沼地で更に捕獲を進めていく中で俺は未だに見たことのなかった生き物を見つけてしまった。

 それは背中に帆のような立派な背びれが生えている両生類っぽい生き物と、同じく背中に殻を背負っている巨大なカタツムリだった。

 そのうち両生類の方は仲間に出来たが、カタツムリは前にどこぞで仲間にし損ねたアルマジロのように殻へこもると殆ど攻撃が効かなくなる上に、苦労して眠らせても特殊な餌が必要なのか何も食べてくれなかった。

 

 尤もフローラは相変わらずこの手のヌメヌメしている生き物は嫌なようだから仲間に出来なくてほっとしているようであったが、俺は使った麻酔矢や麻酔弾を思うと勿体なくて仕方がなかった。

 だから飛行生物で運んでいくことも提案したが、結局は却下されて泣く泣く置いていく羽目になってしまう。

 まあ捕まえすぎてこれ以上はケツァ君でも運べるかわからなかったから仕方ないが……何せキリンに似た巨大な草食……パラパラと食べている樹木の枝葉が落ちることからパラちゃんも余りにも重い上にケツァ君の背中にある設備を踏みつけそうで置いていくしかなかったぐらいだ。

 

 代わりに他に捕まえた生き物は全て……目的のカエルが三匹に細長いワニが二匹、それとは別の巨大ワニと飛び掛かってくるワニが一匹ずつ、巨大カメが一匹にその新種である背中に帆のある両生類が一匹……この全てをケツァ君の背中に乗せて、一度マグマの洞窟前で待機させておくことにした。

 ちなみにフィオ君の同種はもう仲間に居るし、エリマキトカゲはどこでも捕まえられるから捕まえなかった……後、関係ないが沼地という地形だからか巨大昆虫がそれなりに生息していて、仲間にしたカエルが早速セメントに変えてくれていたから素材も少しだけ集まった。

 まさに大収穫だ……俺とオウ・ホウさんは満足しながら……フローラは近くにいるカエルとその口から採取したセメントに複雑そうな顔をしつつもやはり満足げにこの場を後にするのだった。

 

四百五十二ページ目

 

 マグマの洞窟前でペットを下ろしたところで、念のためにこの場所にも拠点を作っておこうという話になった。

 俺としてはケツァ君が居ればもう現地拠点は必要無いと思っていたのだが、共に行動していないオウ・ホウさんのためだったり……或いは新しく来た生存者が何かの間違いで俺達と出会わないままこの場所までやってくる可能性も零とは言い難い。

 だからそう言う人たちのためにもあちこちに拠点は作っておくべきだと言われれば納得しかなくて、素直にフローラとオウ・ホウさんとも協力して拠点作りを始めた。

 

 尤もオウ・ホウさんは武装を中心に作ってばかりだったから建物を作るのは流石に手間取っている様子だった。

 それでも前にカプセルを開けられなかったことを引き合いに出し、自分もこの島で生きる上で必要なことは一通り経験しておきたいというのだ。

 本当に立派な人だと思う……けれど、フローラと余りに手際が違い過ぎて結局は殆ど素材集め専門になってしまう。

 

 挙句の果てに彼女がセメントが欲しいから、今のうちに例の昆虫洞窟へ向かい二人で回収できるだけしてきてほしいと言われてはもう逆らえるはずもなく頷くしかないのであった。




【今回名前が出た動物】

ディメトロドン(背中に帆がある両生類っぽい生き物)
アフリカマイマイ(巨大なカタツムリ)
ドエディクルス(アルマジロ)
ケツァルコアトルス(ケツァ君)
パラケラテリウム(キリンに似た巨大草食・パラちゃん)
ベールゼブフォ(カエル)
バリオニクス(お目当ての細長いワニ)
サルコスクス(巨大なワニ)
カプロスクス(飛び掛かってくるワニ)
カルボネミス(巨大カメ)
ディロフォサウルス(エリマキトカゲ)
フィオミア(フィオ君の同種)
メガネウラ・ティタノミルマ(巨大昆虫)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。