六十一頁目
日が落ちてきて、周囲の警戒をパロロ君だけではなく全員に頼んで拠点に引きこもりながら考える。
果たしてあの急に沸いた危険な恐竜たちは何なのか……単なる偶然なのか、何かの意志が反映しているのか。
尤も考えたところでわかるはずもない、何せ情報が少なすぎるのだ。
なぜ自分がこの島にいるのか、そもそも誰が何の目的でこんな島を作ったのか何一つ分からないでいる。
左手に付いている鉱石も謎のままだ……いい加減謎を解明していくべきなのかもしれない。
今までは身の安全を重視して拠点を中心の活動をしていたが、これからは多少の危険は覚悟のうえで行動したほうが良さそうだ。
何せ新しい拠点を築いてもまた今回のように危険な生き物が湧き始めないとも限らないのだ……それではじり貧だ。
そんな風に追い詰められて死ぬよりは前向きに行動して倒れたほうが遥かにマシだ……スピノを倒した今ならそう思える。
あの時のように情熱を燃やして先に進むのだ。
六十二頁目
謎を解明しようと決めたはいいけれど、果たしてどこを目指して何を探すべきなのか。
全く当てがなく困り切っていたところで頭を冷やすべく外に出て、すぐにそれを見つけた。
この島に来たときから気になっていた、空に浮かぶ謎の建造物……あんな目立つ目的をどうして忘れていたのやら。
あれはどう見ても人工物の輝きをまとっている、あの場所に行けば何かがわかるだろう。
今までは遠すぎてとてもあんな場所まで行けるとは思えなかったが、今の俺ならば不可能ではないだろう。
武装整っているし水と食料もある、パロロ君という移動手段も確保できている。
それでも危険な動物ばかりしかいないこの島での遠征はきっと命がけになるだろう。
興奮と不安でドキドキする……だけど明日のことを考えると少しでも早く長く眠らなければ。
六十三頁目
まさか今更こんな新発見をするとは……昨夜余りにも寝つけず、小腹が減ったところで果実を少し齧ろうとしたところで間違って黒い果実を一つ食べてしまった。
前にドードーの実験で命に関する症状はないと知っていたが、何故か目の前がクラっときて軽い睡魔に襲われ始めたのだ。
ひょっとしてこの果実には眠りを誘う効果があるのではと思い、試しにトトに複数食べさせてみたところやっぱりだった。
後で目覚めたところを見ると後遺症もないらしい……これは上手く他の何かと組み合わせれば強力な睡眠薬に出来そうだ。
ちなみにその際に白い果実も試してみると、どうやらこっちは非常に強い刺激的な味で逆に目を覚ませる効果がありそうだ……後非常に喉も乾く。
どちらももう少し早く気づいていれば何かに利用できたかもしれないが、今となっては諦めるしかない。
何せ日は昇ってしまったのだ、やはり川一つ挟んだ先でスピノが暴れている。
これ以上待ってあいつが近づいたらもう移動も不可能だ……かといって近くにラプトルの姿も見える以上戦うのも危険だ。
やはり今出るしかない、ラプトルはパロロ君以外の仲間に始末してもらってその隙にスピノに気づかれないよう駆け抜けよう。
【今回登場した動物】
パラサウロロフス(パロロ君)
スピノサウルス
ドードー
カルボネミス(トト)
ユタラプトル(ラプトル)