ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第180話

四百五十三頁目

 

 フローラを一人置いていくことに思うところはないわけではなかったが、この場所には護衛となる生き物が沢山いすぎるぐらいだ。

 だから予めフローラが作ってあったらしい高品質サドルを付けたカエル二匹を連れたままケツァ君で移動しても大丈夫だろうと判断して、早速俺たちは毒ガスの噴き出る昆虫洞窟へと向かった。

 そして前と同じくオウ・ホウさんに前へと出てもらいつつ後ろから俺が付いて行き、まず息を止めて敵の出てくる狭い通路の手前まで移動してからオウ・ホウさんに弓矢で敵をおびき寄せてもらう。

 

 果たして一匹がこちらに気付くなり、統率の取れた動きで一斉にこちらへと襲い掛かってくる昆虫たち。

 それを確認するなりすぐ毒ガスの噴き出ていない安全な場所まで下がり、そこで巨大トンボと巨大羽アリの一団をカエルで倒しセメントへと変えていく。

 更に奥から出てくる巨大なムカデや蜘蛛に関してはオウ・ホウさんがこちらに近づく前に弓矢で射貫いて確実に処理してくれた。

 

 おかげで前以上に安全に敵をたくさん狩ることができて、セメントもキチン質の素材もウハウハだ。

 敵を一掃できたことだし下がろうかとも思ったが、そこでオウ・ホウさんはこの機会にもう少しだけ奥を探索しないかと俺に尋ねて来るのだった。

 

四百五十四頁目

 

 少しばかり迷ったが、あくまでも地形を確認したいだけだというオウ・ホウさんは敵の姿が見え次第すぐにでも引き下がると言ってくれた。

 何より俺は視認できるギリギリの距離から後ろを着いて行き、彼が動けなくなった際にフック付きロープで回収してくれるだけでいいと言うのでそれならと付き合うことにした。

 果たして通路を進んでいくと、その形が細長くまた歪んでいる上に天井がところどころ狭くなっていて、これではあの身体の細長いワニですら途中で引っかかりかねないと漏らすオウ・ホウさん。

 

 そうなると連れ込めるのは小型の生き物だけだから、安全のためには質ではなく量で勝負すべきかもしれない。

 特にこのカエルなどはベストサイズだと言えるぐらいだし、何より毒ガスの影響を受けている様子がないのも素晴らしい。

 尤も今まで連れ込んだ異なる動物たちは誰一人として毒ガスに苦しんでいるようには見えなかったが……あくまでも人間にだけ効果がある毒ガスなのかもしれない。

 

 考えてみれば人間ならばガスマスクなり何なりで毒ガスにも対処できるだろうが、動物にも同じ効果のある道具を装着させるのは至難の業だ。

 そして動物抜きでこの大量の危険な虫に溢れる場所を攻略するのは不可能に近い……だからこその緩和処置なのではないだろうか?

 まあ本当のところはどうか分からないが、とにかくこの調子ならカエルを数だけ大量にそろえれば……サドルのおかげで防御力は問題ないだろうし、火力面はオウ・ホウさんがそこはフォローしてくれるだろう。

 

 まあそれ以前に俺たちの毒ガス対策が先なのだが……現に今も少し通路に入っただけでもう俺たちは我慢できなくなり、咳き込みながら洞窟の外へと逃げ出してしまったのだから。




【今回名前が出た動物】

ベールゼブフォ(カエル)
ケツァルコアトルス(ケツァ君)
メガネウラ(巨大トンボ)
ティタノミルマ(巨大アリ)
アースロプレウラ(ムカデ)
アラネオモーフス(蜘蛛)
バリオニクス(身体の細長いワニ)
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