四百八十二頁目
マァはフローラとメアリーに素直に従っており、また元々敬意を表していたオウ・ホウさんはともかく俺に対しても敵対心を見せることは無くなっていた。
どうやらフローラ達が美味しい食事を食べさせたことで何とか懐かせることに成功したようだ。
その上で彼女達は彼にもこの島の事を根気よく語り続けて……実際に自分より背丈のデカいテリ君やアルケンBCを見たこともあって、危険性については理解してくれたそうだ。
そうなると元々自然界の中で暮らしていた野生児なだけに命の危険には敏感なようで、身を守る方法について片言ながらも精力的に尋ねて来たらしい。
そこでフローラはマァとメアリーに対して、どうやって自分がこの島で生き抜いてきたか……俺と過ごした日々について語ったらしい。
一体どんな話をしたのかまでは教えてくれなかったがフローラが恥ずかしそうにしていて、メアリーが珍しく俺に向かいニヤニヤと悪戯っ子のような笑みを向けてくるのを見る限り、ひょっとしたら惚気話でも……どこまで話した考えるとこっちまで赤面してきそうだ。
尤もマァは幼すぎる故か、或いは野生児だからか動物を仲間にする方法を見付けたことに関心があるようで俺に向かって、お前凄いと呟くばかりだったが。
とにかくそれである程度打ち解けられたらしい彼女達は、改めて俺たちが戻って来るまでの今後の方針について話し合ったそうだ。
果たしてこの島に暮らす危険な動物を知ったマァと、同じくこの島の襲撃システムを身をもって知ったメアリーは、護衛の動物をどんどん増やしたいと言い出した。
フローラもその意見は正しいと思うし、何より少し前に俺達がやったみたいに色んな種類の動物を集めることで、生活が楽になる能力を持った子を見つけられるかもしれないと判断したという。
何より洞窟攻略にも役立つかもしれないとも思ったようだ……確かに毎回洞窟を攻略する前に動物を集めていたことを思えば正論だ。
そうしてまずはこの海岸付近にいる動物を実際に捕まえて見ようと、フローラが中心となって俺としていたようなやり方でどんどん仲間を増やしていった。
最初こそ教えるのに手間取ったが、一度コツを覚えるとマァが想像以上に的確な動きで動物を見つけ出し捕獲してくれるようになったらしい。
やはりもともと自然の中で生きていた際に獲物として動物を狩っていたがだけに、足音から残り香や振動……とにかく細かい情報を逃さずにササっと動物の習慣を見抜き居場所を把握してくれるのだそうだ。
更に動物に見つからないように隠れ潜みながら追跡してボーラを当てるのも上手であり、反撃を受けそうになっても見事な身のこなしで相手をいなしてみせたらしい。
オウ・ホウさんにこそ叶わなかったが強さという意味ではマァもかなりの物らしい……おかげでこの近辺に居る動物はあっという間に♂♀の番で一通り揃えることに成功したのだと、どこか自慢げに語る三人だった。
【今回名前が出た動物】
テリジノサウルス(テリ君)
アルゲンダビス(アルケンBC)