ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第20話

六十七頁目

 

 ああくそっ!! やっぱりこの島は最悪だっ!!

 あんなデカいワニが居るなんて想像もしてなかったっ!!

 しかも水の中から大口を開けて飛びついてきて、強引に俺をパロロ君の上から引きずり降ろそうとしてきやがった。

 

 たまたまこの間、仲間にしたモソちゃんが間に入って代わりに齧られてくれたから何とかなったけれど、やはり危険極まりないところだ。

 しかもワニを倒したら、今度はそこにまたしても巨大昆虫共が死体目当てにやってきやがった。

 恐らくあの虫共がこの島の死体処理班のような役割をしているのだろうが、こちらにも襲い掛かってくるから鬱陶しくてたまらない。

 

 ああ、しかもこうしているうちにまたしても新しいワニ……何だあのワニのような顔をした手足のついた生き物は……

 まあ見た目からして肉食みたいだから敵であることには変わりない……とか言っている間にもこちらへと襲い掛かってきた。

 怪我が癒えていないモソちゃんには悪いがまた盾になってもらい、そこを後ろから攻撃しよう。

 

六十八頁目

 

 ワニとワニモドキを倒し終えて、ようやく先へと進めるようになったけれどモソちゃんはもうボロボロだ。

 だけど怪我を治す方法などあるわけもなく、仕方なく出来る限り果実を食べさせてあげようと思った。

 その際に上に載って指示を出すと、予想以上に採取効率が上がることに気が付いた。

 

 パロロ君もそれは同じで、今まで恐竜を利用しての採取活動を試さなかった自分の愚かさが恨めしい。

 しかし当たり前だが動物ごとに器用さが違うようで、パロロ君は果実ばかりしか採取できないのにモソちゃんは繊維も使える状態で回収してくれるのだ。

 意外な長所を見つけたけれど、それが現状の改善につながるわけもない。

 

 できれば連れて帰りたいけれど、やっぱりこの怪我では難しいと言わざるを得ない。

 何処かに怪我の治療に役立つ能力を持った動物でもいれば……あり得ない話だ。

 

六十九頁目

 

 ブロントサウルスによく似た、だけど首が縦ではなく横に長い恐竜を見かけた。

 あれはブロントサウルスだっただろうか……つくづく自分の知識のなさが恨めしい。

 しかしこいつは人懐っこいようで近づいてきて遊ぼうとばかりに、軽く押し合いっこしてくる。

 

 しかも怪我しないように優しくだ、これだけ優しい生き物ならば或いはと思い果実を手渡ししてみたら想像通り仲間になってくれた。

 こんな大きな生き物が仲間になってくれるとは、何だかとてつもなく頼りになりそうだ。

 尤も大きすぎて背中に乗るには専用のしっかりとしたサドルを作る必要がありそうだが、こいつならば拠点まで生きて戻れるだろう。

 

 さあ空中に浮かぶ建造物まで残りわずかだ、日が暮れないうちに仲間と逸れない程度の速度で駆け抜けよう。




【今回登場した動物】

カプロスクス(デカいワニ)
バリオニクス(ワニのような顔をした手足のついた生き物・ワニモドキ)
モスコプス(モソちゃん)
パラサウロロフス(パロロ君)
ディプロドクス(首が横に長い恐竜)
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