ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第201話

四百九十頁目

 

 深夜のデートを終えた俺達は草食島にある拠点で朝まで休むと、まずこの島に居るアルケー君とアルケンAを連れてメアリー達の元へと向かった。

 アルケー君はかなり大きくなってきていてもう自力で空を飛べるように見えたが、それでも成体にはまだまだ程遠い。

 だからもう少しの間、メアリーに面倒を見てもらおうと思ったのだ。

 

 そして南の海岸へと辿り着いたところ、既にアルケンBCの姿が見えなくなっていた。

 どうやらオウ・ホウさんとマァが早速行動しているようだ……代わりにメアリーがテリ君を追従させた状態で子供達を散歩させている。

 そんな彼女は近づく俺達に気付くと手招きして見せて、降りて近づくと少しだけ興奮した様子で子供たちの様子を語り始めた。

 

 どうやら彼女はすくすくと育つ子供たちが可愛くて仕方がないようで、付きっきりで面倒を見続けているらしい。

 もちろん俺達が連れて来たアルケー君のお世話も喜んで引き受けてくれた……それどころかもっと沢山連れて来ても良いという。

 予想以上に彼女は子供好きのようだが、自ら仕事を受け持ってくれるのはありがたい限りだ。

 

 その後、メアリーとフローラは一旦動物小屋へと入り中から新鮮な卵を取ってくると居城の中で美味しい料理をご馳走してくれた。

 見た目は可愛らしいフローラと美人なメアリーが揃って料理している姿を後ろから眺め、また共に食事をとっていると何というか……俺って意外と幸せ者のような気がしてくる。

 それはともかく、ご飯を食べながら他の二人がどうしているのかいくと予想通りオウ・ホウさんは洞窟を探しに向かい、マァも動物の捕獲を始めているらしい。

 

 その上でお昼にこの場所に集合することになっているので、俺達もその時間には集まるようにとのことだ。

 逆らう理由もないので頷きつつ、改めて俺達はケツァ君に乗ってアルケンAと共に昨日の予定通り素材集めをするために豪雪地帯へと向かうのだった。

 

四百九十一頁目

 

 流石に南の端から北の端まで移動するには時間が掛る……だからその間、俺達は沢山会話を交わした。

 他愛ないお話からお互いを揶揄ったり愛情を口にしてみたり、また仲間達への想いについても。

 心身ともに強くて頼りになるオウ・ホウさん、我儘が収まり協力的になってくれたメアリー、幼いけれど精力的に活動しているマァ。

 

 何だかんだで良い仲間に恵まれていると思う……これからもこんな仲間がどんどん増えて行ってくれたらと心の底から思えた。

 フローラも同じ気持ちのようで、もう少し人が増えたらあちこちを開拓して建物を増やして本当の村のような場所を作りたいと語っている。

 そしてその際には式場のような場所も造り、結婚式をして皆に祝福されながら本当の夫婦に成ろうねと笑顔で俺に寄り添いながら呟くのだった。

 

 その時のことを思うと俺はそれだけで居ても立っても居られないほど胸が幸せな気持ちで締め付けられてソワソワしてしまうのだった。

 そして多分それは遠くない将来に訪れるはずだ……早くその時が来ればいいのに……。

 ……そう思っていたのに、そこでフローラは余りにも恥ずかしいことを言ってしまったと思ったのか、唐突に話題を変えて欲しい素材の話を振ってきた。

 

 金属鉱石や水晶、原油にキチンケラチンにセメント……そして特にあまり長期保存の出来ない有機ポリマーを大量に集めたいというフローラ……そこで俺は遅れて歩く有機ポリマー……もとい、ペンギンのことを思い出した。

 どうやって説明すればいいのやら……ああ、どうか何か良い言い訳が思いつくまで時間よ、止まってください……。




【今回登場した動物】

アルゲンダビス(アルケー君、アルケンABC)
テリジノサウルス(テリ君)
ケツァルコアトルス(ケツァ君)
カイルクペンギン(歩く有機ポリマー)
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