ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第205話

四百九十八頁目

 

 普通にフローラへも懐いたユニコーン……俺の危惧したような事態にはならずにすみ、皆にバレないよう安堵に胸を撫でおろす。

 どうやらこの島に居る生き物は誰かが産み出しているだけあって、他の生き物と殆ど変わらない生態をしているようだ。

 この調子ではドラゴンやらワイバーンをもし仲間に出来たとしても、炎を吐いたりできなそうだ……それではただの空飛ぶトカゲだ、ロマンしかない。

 

 などと現実逃避染みたことを考えて居る間に、メアリーとオウ・ホウさんは先ほど俺に言ったのと同じようなことをフローラに語り始めていた。

 ちなみにマァはどうでもいいらしい……来るときに乗ったし、そもそも伝説と言う言葉自体知らないようで他の生き物と大して違いを感じられないのだろう。

 むしろ新しく動物を懐かせて連れて来るだけでご飯を貰えることや、そうして仲間にした動物が戦力になることの方が楽しいらしく、今にも、もっと仲間増やす、と言って飛び出そうとしているぐらいだ。

 

 そんな彼をこの後の話し合いに参加してもらうために押しとどめて居る間に、フローラが残る二人を諫め始めてくれる。

 仲間で協力して集めている生き物なのだから独占は駄目だと……実際に俺とフローラが集めて来たアルケンやケツァ君の恩恵に授かっている二人としては、こう言われては言い返しにくいようだ。

 その上でフローラは一匹見つかったということはそのうち二匹目が見つかると言い、それの性別が違えば子供を増やすこともできるからそれまでは我慢してねと説得するのだった。

 

 ここまで言われて……また産まれた子供を計算に入れれば複数匹連れて帰れると聞いて、しぶしぶと納得した様子の二人。

 ……本当にフローラは何でもできるなぁ……考えてみればこのトライブが出来るきっかけも、この子がメアリーとマァを見捨てずに接し続けたからだ。

 もちろん俺もフローラのおかげでこの場に居られるのだ……この子がトライブの皆を結束させてくれているのだ。

 きっとフローラがいる限りこのトライブがバラバラになることはないだろう……そう確信した瞬間だった。

 

四百九十九頁目

 

 改めて皆で居城に移り、まずはオウ・ホウさんに午前中の成果を報告してもらう。

 果たして彼は既に目的の洞窟を見つけあったようで、次いでに中も軽く見て回ってきたそうだ。

 すると今回の洞窟も環境的には寒いぐらいであり、防寒対策さえできていれば進むのは問題なさそうだという。

 

 しかし問題は内部が異様に狭く、また壁も凸凹とうねっていて、進める動物は限られそうだというのだ。

 もちろんいつものワニやカエルに狼ならば入っていくこともできるだろうが、途中で詰まってしまうかもしれないという。

 だからこの後、時間がありそうなら俺と一緒に前の洞窟を攻略した動物たちを引き連れて進めるころまで進んでみたいと頼んでくる。

 

 直ぐに頷いてあげたいところだけれど、一応は皆の報告を聞いた上で今後の方針を決めておくべきだと思い、一旦保留にしておくことにした。




【今回名前が出た動物】

ユニコーン
アルゲンダビス
ケツァルコアトルス
バリオニクス(ワニ)
ダイアウルフ(狼)
ベールゼブフォ(カエル)
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