七十頁目
これも何かの意図があるのか、それとも単なる偶然か?
空中に浮かぶ建造物へとたどり着いた俺たちは、その真下にも不可思議な装置が設置してあることに気が付いた。
巨大な円状をしたトラばさみにも似た形の装置は、中央に出っ張りがありどうやらそれが操作盤のようだった。
しかし近くで観察しようにも、ちょうど崖の下に当たる部分にあるため迂回して回り込む必要があった。
だから文字通り崖っぷちを沿うように移動して、ようやく下れそうな場所を見つけたところで……奴が現れた。
スピノよりは小さいがラプトルよりは大きい中型で細身の……それでも見上げるような巨体を持った肉食恐竜だ。
小さすぎる手と目の上にある角が特徴的な恐竜だが、残念ながら名前は知らない。
わかっているのはこいつをどうにかしないと先には進めないと言うこと、そしてスピノの時のように罠を作る暇も余地もない以上は正面からやり合わなければいけないと言うことだ。
今までで最大の難関かもしれない……しかし目の前にようやく何かが掴めそうな手掛かりがあるのだ。
ここで引き返すわけにはいかない、命の危険も覚悟のうえで進む時だっ!!
七十一頁目
俺たちの目の前に現れた恐竜は、思っていた以上に恐ろしい相手だった。
ラプトルより力が強いのは当然として、まさか脚までも早いとは思わなかった。
おかげで振り切るのは不可能で、正面から戦う以外に手はなかった。
しかもこいつは頭もいいのか、頭の角を器用に使いこちらの出血を狙ってくるのだ。
そして既にボロボロになっていたモソちゃんを狙って攻撃してきた。
だけどそれを前に仲間になった巨体の……デカいからディ君と名付けた子が助けに入った。
この子は野生の頃から、そして仲間になってからも本当に優しい子だった。
だから肉食に攻撃されて傷つきながらも、押し返すだけで決して反撃しようとしないのだ。
それでも巨体で押し出してくれるから距離は保てる、この隙に俺はパロロ君の背中から矢を放ち続けるのだった。
果たしてディ君が倒れるのが先か、向こうが倒れるのが先か……勝負だっ!!
七十二頁目
やったっ!! やったぞっ!! 俺たちは勝ったんだっ!!
何とかディ君が倒れる前に肉食を倒すことに成功したっ!!
勝てたことも嬉しいが、それ以上に仲間を失わずに勝利できたことが本当に嬉しいっ!!
尤もディ君はもうボロボロだ、モソちゃんもまだまだ傷は癒えきっていない。
この調子では帰り道でやられてしまう可能性もある……何か方法を考えないといけない。
しかし今は後回しだ、何を置いても先にあの装置を調べるべきだろう。
何せこの島では何が起こるか分からないのだ……後からまた危険な恐竜が湧き出すかもしれない。
だからその前に、調べられるうちにアレを調べておかなければ。
どうか何かが掴めますように……
【今回登場した動物】
カルノタウルス(肉食恐竜)
ユタラプトル
モスコプス(モソちゃん)
ディプロドクス(ディ君)
パラサウロロフス(パロロ君)