ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第228話

五百五十三頁目

 

 まず少しだけ海中に潜り酸素ボンベがしっかり働いていることを確認した俺は、次いで水中で使えそうな武器の確認に移る。

 尤も火薬を利用する銃器は最初から論外……近接武器もどこか頼りなく弓矢も水中では弦を引きずらい……結果的にクロスボウほぼ一択という結論に至った。

 少しばかり威力は心許ないがカエルは意外と水中でも身軽に動けるし護衛には巨大ワニも付いているから、あまり遠出しなければ当面は問題ないだろう。

 

 むしろ麻酔矢を水中でも使えるほうが嬉しい……もしかしたら海中の生き物も眠らせてペットに出来るかもしれないからだ。

 そうして海中用の仲間を増やせればクロスボウだけでも十分やって行けるはずだ。

 それでも最初の内は慎重に行動するべきだと判断して、とりあえずは草食島に向けて泳いでいくことにした。

 

 カエルの背中に乗ったまま海中へと進み、スキューバセットの一つとして作った水中眼鏡越しに周囲を観察していく。

 浅瀬には無害と思われる魚が泳いでいる……こいつらひょっとしてシーラカンスだろうか?

 図鑑か何かで見たのとそっくりな姿で泳いでいるので恐らくそうなのだろう……まあ今更感動も何もないが。

 

 もしかしたらこの先、アンモナイトとか有名な奴とも出会うかもしれないな……まあ今の俺からしたら資源になるかならないか以外はどうでもいいことだけれど。

 

五百五十四頁目

 

 もう少し沖に出ると生き物の密度が減った代わりに、まばらにだがあちらこちらをサメが堂々と泳ぎまくっている。

 前にも筏やアルケンで遠出したときにも良く見つけていたが、どうやら海中はこいつの天下のようだ。

 今の時点で戦って勝てるかどうかはわからないが移動速度はこちらのカエルとワニの方がずっと速いようで、逃げる分には問題なさそうだ。

 

 出来れば仲間に出来るか試したいところだが、少し距離があるとはいえこれだけ数が居ると一匹と戦っているうちに他の奴らが襲って来かねない。

 何せサメは血の匂いに敏感だと聞いている……絶滅したこいつらも同様かどうかはわからないが、戦力が整うまでは慎重に行動すべきだろう。

 だから奴らの隙間を縫うように草食島に向けて移動していると、途中でエイだかマンタだかと見られる薄っぺらい奴も泳いでいるのをチラホラと見かけた。

 

 やはりこいつもテイムするには周りのサメが邪魔過ぎるため、一旦は放置して更に周囲を観察しつつ進むと今度は油らしきものが海上に向かって浮遊しているのを発見した。

 大元を探してみると原油が取れそうな塊から流れ出ているようだ……雪山だけでなく水中にもあったとは意外だ。

 尤も雪山で手に入る以上は、わざわざ面倒な水中から回収する気にはなれないのでこれもまた放置して進みあっさりと草食島へと辿り着いた。

 

 このままこの周囲をぐるぐる泳いで水中という環境に慣れつつ、仲間を増やしていきたい……本格的な深海進出はそれからになりそうだ。




【今回名前が出た動物】

ベールゼブフォ(カエル)
サルコスクス(巨大ワニ)
シーラカンス
アンモナイト
メガロドン(サメ)
アルゲンダビス(アルケン)
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