ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第23話

七十五頁目

 

 わかったことはあまり多くないが、これ以上長居しても新しい事実は分からないだろう。

 何よりそろそろ日が暮れてくる……その前に簡易な眠れる場所を作らなければいけない。

 そう思い一度装置から離れ、ペットたちと共に肉食を倒したところまで戻ってきた。

 

 いつも通り巨大昆虫共が死肉を漁っていたが、大きさが大きさなのでまだ食べ終わっていないようだ。

 こちらとしても新しい敵から取れる素材に興味があったので、器用なモソちゃんに乗り昆虫ごと採取を行った。

 するとキチン質というかケラチン質というか……固いのに柔軟性もある素材を回収できたではないか。

 

 これは新しいものを作るのに使えるんじゃないだろうか……まあ設備の整った拠点に戻らなければ意味はないけれど。

 

七十六頁目

 

 動物たちを利用した採取の効率が良かったためだろう、何とか日が暮れる前に簡易拠点を作ることに成功した。

 焚火の数こそ少ないが、木造建築の家とその周りを囲む壁の存在は何よりも頼もしく感じる。

 更にその壁の内側に何とかモソちゃんとディ君、それにパロロ君も匿えるようになった。

 

 これならば怪我をしている彼らも安心だ……何ならばこの場所で彼らの傷が癒えるまで待機してもいいかもしれない。

 とにかく周りの警戒は彼らに任せて、俺は部屋の中でゆっくりと休みながらこの場で知った情報の整理でもしておこう。

 尤も分かったことは多くない、ただ俺の想像をはるかに超えるテクノロジーの持ち主が関わっていると確信できたぐらいだ。

 

 後はあの装置に開いていた四つのくぼみと、装置に連動するように浮かび上がったドラゴンのホログラム。

 流石にその二つが無関係と言うことはないと思う……ひょっとしてあの四つを当てはめるとあのドラゴンが現れたりするのだろうか?

 全く確信はないが、もしそうだとしたらあの装置を作動させる理由は全くないことになる。

 

 スピノすら脅威に感じている俺が、ドラゴンのような伝説上にしか存在しない化け物に勝てるとは到底思えないからだ。

 それとも現れたドラゴンがそれこそ何かの物語のように、俺を乗せてこの島から脱出させてくれるのだろうか?

 全く分からないが、そもそもどちらにしても穴に当てはめる何かを持っていない俺には試すことすらできないのだが

 

七十七頁目

 

 分かったことは少ないが、とにかくこの場所で知るべきことは知ったと思おう。

 つまりこの時点で俺の目的はまた無くなってしまったわけだ。

 当面の目標としては出来る限り仲間を生かして拠点に戻ることなわけだが、その後はどうするべきだろうか。

 

 先ほど考えたように、ドラゴンを呼び出す……というより装置を起動するのならば四つの何かを探すべきだろう。

 しかしそれがこの島からの脱出に結びつくとは到底思えないからだ。

 ……ああそうだった、最初から俺の目的は決まっていたじゃないか。

 

 とにかくこの島にいる限り危険は決してなくならない……とにかく脱出するために行動すべきなのだ。

 しかしこの島は見渡す限りの大海原に囲まれている、これを越える手段が必要だ。

 それこそ先に戯れで考えたようなドラゴンの背中に乗って飛ぶような発想……何かに乗る……乗り物……これだっ!!




【今回登場した動物】

カルノタウルス(肉食)
メガネウラ(巨大昆虫)
ティタノミルマ(巨大昆虫)
モスコプス(モソちゃん)
ディプロドクス(ディ君)
パラサウロロフス(パロロ君)
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