ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第239話

五百七十三頁目

 

 今後どうしていくのか、本当に一人でやっていくのか或いはトライブの皆と協力して……などと色々と迷いながらも特殊個体を解体した俺は大量の霜降り肉と共に、そこそこの品質である金属でできたピッケルを手に入れた。

 しかし今回欲しいのはサイの角であってこれらではない……だから特に嵩張って邪魔になりそうな霜降り肉は放置してさっさとこの場を後にする。

 するとどこにいたのか狼と猪が現れてその死体に勢いよく食らいついて行った。

 

 恐らくあいつらがこの豪雪地帯における腐肉処理係なのだろう……確かにこの辺にはあの洞窟を除いて虫というか昆虫類の敵は一切お目にかかっていない。

 尤もそれすら今はどうでも良くて、俺はひたすらに周囲を探索してサイを探して回ったがこれが中々見つからない。

 どうやらあいつは草食のせいでこの試される大地に溢れている肉食達の格好の的となり、湧き出す傍から食い尽くされているようだ。

 

 ……その証拠とばかりに俺は結局最後までサイの個体を見つけることはできなかった……何故なら雪原の上に食べ残しと思われるサイの角が転がっているのを見つけるほうが早かったからだ。

 ……毛皮から骨まで食べきるのに流石に角は無理なのか……まさか一体もサイを倒さないで角を必要量回収できるとは思わなかったが、まあ運が良かったと思おう。

 

 

五百七十四頁目

 

 これであの二人の体調を回復させることが出来るはずだ……そう思って急いで拠点に戻った俺は、早速フローラの残してくれた化学作業台で慎重に二人分の薬を作り上げた。

 ……本当に材料は最低限ギリギリの量しかない……それも前にビーバーの巣でとったキノコや花、それらをフローラが冷蔵庫で保管しておいてくれたおかげだ。

 

 俺なんか使い道が思い浮かばないから彼女に渡して管理まで任せっきりだったのにありがたい限りだ……彼女の残してくれたものを無駄にするわけにはいかない。

 だから絶対に失敗しないように注意しながら二人分の飲み薬を作り上げた俺は、早速オウ・ホウさんに声を掛けると窓越しに薬を手渡した。

 そしてすぐに病気が映らないよう手を洗いつつ、二人が戻ってくるのをメアリーと共に一番大きな拠点の中から見守り続けるのだった。

 

 ……その際に不安なのか、メアリーが俺に寄り添ってきてその豊満な胸部が押し当てら……み、右手首がジクジクしてそれどころじゃないっ!?

 や、やっぱりこれ呪われ……い、いや彼女が見守ってくれてるんだ……そうに違いない、うんっ!!




【今回名前が出た動物】

αカルノサウルス(特殊個体)
ケブカサイ(サイ)
ダイアウルフ(狼)
ダエオドン(豚)
カストロイデス(ビーバー)
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