ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第255話

六百五頁目

 

 奥まで進んだところ、見慣れた波動と共に前に回収したのと同じアーティファクトが同じ場所に浮かんでいるのを目の当たりにした。

 どうやらどの洞窟に何のアーティファクトが置かれているのかは決まっているようだ。

 もう持っているものだけれど一応回収しておこうと段差の上から手を伸ばして、今回もまた非正規ルートでアーティファクトを手にした。

 

 尤も前とは違って今回はグラップリングフックがあるから段差から降りても戻ることができるのだけれど……そう考えるとこれは案外、この島の主にとって想定されているルートなのかもしれない。

 まあそんなことを気にしても仕方がない……大事なのは帰り道に溢れ出てきた奴らをどう対処するかだろう。

 

 まだ防虫剤の効果が残っているようならば楽なのだけれども……一体この薬はどれだけの時間持つのだろうか?

 

六百六頁目

 

 驚くことに防虫剤は洞窟を往復してなお、その効能が切れることはなかった。

 どうやら一度服用すれば恐ろしく長持ちするらしい……おかげで帰り道も楽々だった。

 尤も途中の道が狭すぎてすれ違えない場所も多かったため、倒さなければいけない場所もあったが、それでも何匹かは無視して進む……どころか仲間にすることができた。

 

 当然そいつらと協力することで安全に倒した敵からは生肉や皮、そしてキチンをそれなりに入手することができた。

 これを化学作業台で石の粉末と混ぜればまたセメントを作ることができる……これからは定期的にこの場所でキチンを採取するのも悪くないかもしれない。

 ……まあもしもこの後、あの毒ガス洞窟を上手く攻略できるようならば恐らくその時にはカエル達が使い切れないぐらいのセメントをもたらしてくれるはずなのだけれど……。

 

六百七頁目

 

 外に出ると昼下がりで徐々に太陽が落ちて来る時間帯だったが、防虫剤の効果時間を確かめたいこともあってもう一度洞窟に潜ることにした。

 そして先ほど入り口で別れたばかりの蜘蛛と蝙蝠たちと合流し……アーティファクトがどれぐらいの間隔で再び出てくるのかもついでに確認しようと改めて同じ道を辿って行った。

 すると今度は蹴散らしたばかりだから、敵と出会うこともなくあっさりとアーティファクトのある場所までたどり着くことができたのだが……そこには先ほど回収したばかりのアーティファクトが当たり前のように浮かんでいた。

 

 こんな短期間で湧いて出るとは驚きだが、どうやら人間が全員外に出たところで再び生成される……という所なのではないかと仮説を立ててた。

 確かに考えてみれば今はまだ俺達しかいないけれど、この先どんどん人が増えて行った際に別のトライブが出来たとして、そいつらと入れ違いで洞窟を攻略何て自体も起こるかもしれない。

 その時に前のトライブがアーティファクトを手に入れていて、その上ですぐに湧いて出なかったら後から入った人達はアーティファクトを求めてずっと洞窟内をうろつきかねない。

 

 だからこそ人が全員出た時点でアーティファクトが再発生するのだろう……と勝手に結論付けたところで、俺が再び手を伸ばして二つ目を取ろうとして……バチンと軽い痛みと共に手が弾かれてしまった。




【今回名前が出た動物】

アラネオモーフス(蜘蛛・ゲームオリジナル生物)
オニコニクテリス(蝙蝠)
ベールゼブフォ(カエル)

【今回手に入れたアーティファクト】

天帝のアーティファクト
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