ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第260話

六百十六頁目

 

 マァから聞いた洞窟の大体の位置を戦略図にマークしておきつつも、とりあえずそこの攻略は後回しにすることにする。

 既に毒ガス洞窟を攻略するために動いていたというのもあるが、何よりマァが洞窟から逃げる際にサメ軍団を全滅させてしまったのが痛い。

 恐らく俺が前に捕まえておいた分は無事だろうけれど、十匹ものサメ軍団ですら無事に進めなかった洞窟なのだから戦力が足りなすぎる。

 

 もっと大量に……それこそ首長竜やモササウルス……出来ればあの巨大イカも仲間にしてから挑むべきだろう。

 だからこそ今日も俺たちが洞窟へ行っている間、マァに海の生き物を仲間にしてもらうよう頼んでみた……が、メアリーが危険だから止めた方が良いと止めようとしてくる。

 当の本人は気にしてなさそうなのだが……どうやらメアリーの不安は一晩寝たぐらいでは解消しなかったようだ。

 

 更に俺達にも洞窟へ挑むのは止めた方が良いと訴えてくるほどで……だけど俺達は諦める気にはなれなくて……それでも仲間であるメアリーの気持ちも無視したくはないのだけれど……。

 

六百十七頁目

 

 とりあえずマァの方は一人で洞窟に近づかず、あくまでも海中生物の捕獲だけをして貰うことで理解してもらった。

 何だかんだで海中での活動ができるように準備しておくことが大切になるであろうことは、かつてフローラが求めていた新素材が手に入ったこともあって納得できたようなのだ。

 尤もマァ本人としては洞窟にいた強力な個体を仲間にしたいと思っているようではあるのだが……それでも命が一番大事なのはわかっているようで、無理はしないと約束してくれた。

 

 ただ問題は俺達の洞窟探索の方だった。

 幾ら必要を説いてもメアリーは聞く耳を持ってくれず、挙句の果てには……仲間の命を懸けてまで欲しい物なんかないとまで言われてしまったほどだ。

 ……正直その気持ちは分からなくもなかった俺は何をいって良いかわからなくなってしまうが、オウ・ホウさんはそれでもと言い返そうとした。

 

 そんな彼にメアリーは、ならばせめてもっと沢山人や動物といった仲間が増えて安全に洞窟を攻略できるようになってからにしろといい、その上で実際に育ってる子供達をわざわざ連れて来て俺達に見せつけてきた。

 この場所で番にして揃えていた狼や豚、それにナマケモノが産んでいたらしいとても小さく可愛らしい幼体たちは育ちきっていないから両手で抱えられるほどだった。

 せめてこの子達が大きくなって戦力になってからでも遅くないという彼女……確かに数が増えれば増えるほどこちらが安全になるのは事実だ。

 

 だけど問題は成長しきると狼以外はあの狭い洞窟に入り込めない点だった……だからこそ虫相手に一番戦力になりそうなナマケモノを連れ込めずに苦労しているのだ。

 そう思いながら何気なく彼女が連れて来たナマケモノの幼体を抱き上げて、このサイズなら中に入れるのだけれど成長を待たなければ戦力には……と思ったところで不意にとんでもないことが思いついた。

 

 動物が小さい子供のうちに洞窟の狭いところを潜り抜けた先に連れ込んで、そこで成長させれば……しかしそんなことをしたらその子は一生外に出られなくなって……だけどこれなら豪雪地帯にもう一つある洞窟も或いは……。




【今回名前が出た動物】

メガロドン(サメ)
プレシオサウルス(首長竜)
モササウルス
トゥソテウティス(巨大イカ)
ダイアウルフ(狼)
ダエオドン(豚)
メガテリウム(ナマケモノ)
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