ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第265話

六百二十五頁目

 

 毒ガス洞窟前に作った牧場はフローラが豪雪地帯に作った集落を参考にして、斜面に石の柱を立ててその上に建築することで平らでかつ広々とした空間を取ることが出来ていた。

 尤もこの辺りには切り倒せない木々があるために、そこにぶつかる分は隙間を開けなければいけなかったために隙間が空いているがそこは防柵で落ちないようにカバーしてある。

 きっとフローラならもっと綺麗なやり方を思いついただろうに……それこそこの辺りの丈夫な木々をそのまま建築に利用したりもしたかもしれない。

 

 何せ切り倒せないぐらいに丈夫なのだから倒れる心配はないだろうし……それこそ今乗ってきたケツァ君の背中に取り付けたみたいなプラットフォームをくっつければ上手く行ったかもしれない。

 まあ今更思いついても後の祭りなのでこのままにしておくとして、とりあえずオウ・ホウさんと狼を十五匹ほど降ろしてから再び移動し改めて毒ガス洞窟前に着陸した。

 そして酸素マスクとギリー装備を合わせた格好に着替えると、高品質サドルを装着したカエル二匹……オウ・ホウさんが攻略のために連れてきていたらしいこいつらに乗り換えて狼十匹を従えて内部へと進んでいった。

 

 もちろん目的としては洞窟内での動物育成のための環境整備……ようするに、文字通りの害虫駆除だ。

 

六百二十六頁目

 

 実際に毒ガス洞窟へ入るのはこれで四度目ぐらいだが、本当にこの装備で毒ガスが無効化できるのか少しドキドキしながら進んでいくが、今までのように息苦しくなることは全くなかった。

 まあオウ・ホウさん達が嘘をつく理由もないから当たり前なのだけれど……とにかくほっとしながら先に進もうとして……すぐに虫の大群が襲い掛かってきた。

 本当に一瞬も気を緩ませたら危険すぎる場所だ……しかしこちらの準備も完璧だから殆ど問題にもならない。

 

 何せ細かい羽虫などはカエルが一掃してくれるし、少し大きい奴は狼が群れで襲い掛かったところを後ろからオウ・ホウさんが射貫いてくれるのだ。

 だから一方的に蹴散らしつつ……だけどムカデだけは返り血が酸のようになっているせいで、前線に出て居る狼のうち数匹は重傷を負ってしまう。

 それでも数が多いからそいつらを後ろに控えさせることで、一匹も死なせずに狭くなっている場所を越えて水たまりのある小さい空間へと辿り着くことができた。

 

 とりあえずここを前線基地代わりにするつもりなので狼を残して戻るつもりだけれど、もう少し安全に気を使って持ってきた石の土台や壁、それに金属の防護柵を配置していくのだ。

 こうしてどんどんと前線を上げて行けば案外あっさり……えっ!?

 

 な、何でだっ!? ど、どうして建築物が……っ!?




【今回名前が出た動物】

ケツァルコアトルス(ケツァ君)
ダイアウルフ(狼)
ベールゼブフォ(カエル)
ティタノミルマ(細かい羽虫)
メガネウラ(細かい羽虫)
アースロプレウラ(ムカデ)
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