ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第266話

六百二十七頁目

 

 信じがたいことだが洞窟内に拠点を作ることは不可能なようだ。

 恐らくは飛行生物と同じく壁に埋め込まれた未知のテクノロジーが簡単に攻略されないために……それこそ壊しがたい石や金属の建築物を利用した前線基地を無数に作ることで、安全にアーティファクトを回収できるようになるのを防ぐためなのだろう。

 本当にこの島の管理人はどこまでも俺達に試練を課して……いや、弄んで遊んでいるようだ。

 

 腹立たしい限りだがあいつの元へ辿り着くまではその思惑通りに踊らされるしかないだろう……それでも絶対に打倒して必ず辿り着いて見せるつもりだ。

 ただ建物ではなくその場に置くだけの防護柵ならば問題なさそうなので、これで何とか最低限の安全を確保すればそこで動物を育てるぐらいはできそうだ。

 まあもっと究極的にはこの金属の防護柵を無数に配置して強引に安全な道を作ってみるのも不可能じゃなさそうだけれど、素材を大量に使いそうだしこの洞窟は途中の通路が狭すぎるから難しそうだ。

 

 もっと大きな洞窟なら或いはその作戦で行ってもいいかもしれないが、とにかく今回は当初の予定通りに動くとしよう。

 

六百二十八頁目

 

 金属の防護柵で覆った内側に元気な狼を七匹残し、怪我の重い三匹を連れてオウ・ホウさんと一度外へと出たが、流石に入ってすぐの場所を出入りしているだけに新しい敵が湧いていることはなかった。

 もちろんもう一度今度はナマケモノと豚の子供を連れて戻ってきても同様で、改めて金属の防護壁をしっかりと敷き詰めて外から干渉されなくなった場所にその子達を置いて食事を大量に残していった。

 後は定期的に様子を見に行ってあの子達が成長しきったところで攻略を始めればいい……尤もそれまでかなり時間が掛りそうではある。

 

 まあ様子見に行くのはオウ・ホウさんがカエルでセメントを集める傍らやってくれるという……代わりにクラフト作業というか化学作業台の操作は俺達に任せたいとのことだった。

 やはり流石に大昔の人間であるオウ・ホウさんにあれを使うのは難しい……というか精神的にどうしても躊躇してしまうようだ。

 俺としてもありがたい提案なのでそれは任せておくつもりだが……本当にあの危険な洞窟内で子供達が上手く育ってくれるだろうか?

 

 そこだけは不安要素だが、まあ駄目ならその時点で新しい方法を考えればいい……どちらにしても絶対にあきらめてだけはやらない……やるものか。

 それよりも残る問題……というか洞窟がどこにあるのか見つけるほうが厄介かもしれない。




【今回名前が出た動物】

ダイアウルフ(狼)
メガテリウム(ナマケモノ)
ダエオドン(豚)
ベールゼブフォ(カエル)
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