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俺が思いついたものについて説明して見るが、三人ともアサルトライフルやオートタレットについてはいまいちピンとこない様子であった。
銃という物自体は予めフローラがライフルを撃つところを見ていただけあってその理屈については理解しているようだが、どうにもあれを連射している所などは想像しづらいようだ。
それに対して実物のある無線機に関しては直接使ってみることですぐにその凄さが分かったようで、三人ともまるで玩具に熱中する子供のように楽しそうに弄り始めた。
特に予想外だったのがオウ・ホウさんの興奮っぷりで、細かい仕組みからどうやって作ったのか……更にはどんな場所でも使えるのかや、距離がどれだけ離れていても通話できるのかなど俺自身も把握できていない性能まで熱心に尋ねて来るのだ。
尤も俺自身もはっきりとした仕組みまではわかっていない上、確かに距離制限や使える場所……洞窟などの閉鎖空間からでも声を届けさせることができるのかは試してみなければわからない。
それを聞いたオウ・ホウさんは早速明日にでも性能を試そうと言い、可能ならばもっと複数作ってもらいたいと……出来ればお土産として持ち帰れるぐらいたくさん作って欲しいとまで食い気味に頼まれてしまった。
一体どうしてそこまでと疑問に思うが、そんな俺にオウ・ホウさんは即座に離れた場所と情報交換や指示だしなどができるこれは軍人としてこれ以上ないほどの欲しかった代物なのだという。
確かに無線機が軍事利用されているのは俺でも知っていることだけれどまさかここまで興奮するとは……しかもオウ・ホウさんは自分だけじゃなくてこういう物があればと愚痴っているお偉いさんの話も聞いていたようで彼らにも献上したいのだと語るのだった。
……まさかここまで評価されるとは思わなかった……あくまでも擦れ違いを防ぐための携帯代わりとして利用するつもりだったのだけれど……まあお互いの無事や逆に身近に迫った危機を報告して助けを呼べるのは確かに大きいかもしれない。
そんなことを思いつつも、とにかく興奮しているオウ・ホウさんを押さえて最後に周ったマァの報告を聞くことにした……が、その途端無線機の興奮など吹き飛んでしまうほどの衝撃を受けてしまう。
何故ならマァは草食島の近くの深海に……新たな洞窟を見つけたというのだから。
もしそれが本当ならば、アーティファクトの数からしてそれこそが最後の洞窟ということになるが……。