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仲間と相談した結果、新しく作る設備は工業炉になった。
ここのところ金属のインゴットの消費量がドンドン増していることもあり、また今後も洞窟の攻略に際して金属の防護柵を利用するとなればいくらあっても足りないぐらいだ。
それに対して工業用粉砕機の利点は今のところ火打石を効率的に生成できるぐらい……実際に作って使ってみたらもっと他に色々と役立つかもしれないけれど、それでも金属のインゴットを多く作り出せる方が後々のことを考えると良いと思われた。
そして設置する場所だが前の化学作業台と同じく予備という意味を兼ねて、万が一豪雪地帯の拠点に何かあっても再起できるようこちらの拠点の傍にある……マップ中央付近の小高い山に作ることにした。
ここにも金属鉱石の塊は沢山あるし、出てくる動物もたまにティラノが出るぐらいで殆どサーベルタイガーぐらいだからそこまで脅威でもない。
それでも念のために金属の土台と壁で最低限動物に襲われないように囲った場所に工業炉を置くつもりだ。
尤もまずは足りない素材を……特に他ので使ってしまった金属のインゴットとすべてガソリンに変えてしまった原油を必要量揃えなければ……。
その後でバラバラのパーツを現地で組み立てて完成だ……前はフローラと二人で徹夜してやった作業だけれど、今回は皆に協力してこなすとしよう。
そして工業炉が完成したところで、アサルトライフルの弾を大量に製造して……それが終わった時こそ毒ガス洞窟の攻略を行う時だ。
洞窟内で動物を育て出してそれなりに時間が経過した……もう既に毒ガス洞窟内には立派に成長したナマケモノと豚がそれぞれ三匹も待機しているし、羽虫対策に連れて行くカエルも高品質サドルを付けた個体が二匹いる。
何よりこれまでに捕獲しては洞窟内に護衛係として連れ込んだ狼が二十匹も列をなしているのだから、流石にもう苦戦することは無……病気と毒ガスにさえ気を付ければ何とでもなるだろう。
まあ病気に関しては解毒薬が冷蔵庫にかなりの量が保管されているし、ガスに関しては……そう言えばフローラが黒真珠から作ろうとしていた物が右手首の鉱石を眺めていたおかげかついに判明した。
それはまさしく毒ガスを無効化するための専用装備……すなわちガスマスクだった。
これさえ作れれば毒ガス洞窟の攻略はより楽になる……はずなのだけれど、まだ見つけていない材料が必要なようで細かい作り方が分からないままなのだ。
だから結局は今まで通りギリー装備とスキューバ用の酸素ボンベで何とかしなければいけないのだが、代わりにこれも予備を幾つも準備してあるから問題はないだろう。
考え得る限り準備は万端だ……だけどこの島で、特に洞窟を攻略する上では油断だけは厳禁だ……気を引き締めていかなければ。
【今回名前が出た動物】
メガテリウム(ナマケモノ)
ベールゼブフォ(カエル)
ダエオドン(豚)
ダイアウルフ(狼)