ARK とある青年の日誌   作:車馬超

285 / 1041
第285話

六百五十九頁目

 

 サメ軍団の強さに気を取られていたせいで、その異変に気付いたのは少ししてからだった。

 二体の特殊個体を倒した後、更に目的の生き物を求めて深海を探索していた俺達は何と三度目になる特殊個体と出会ってしまったのだ。

 それもあの巨大なイカの特殊個体だ……しかもそいつは普通のモササウルスや首長竜を引き連れていた。

 

 幾ら何でも特殊個体がこんな狭い範囲にこんなに出没するなど普通ではありえない……それこそ長らく同じ場所に留まった際の襲撃ぐらいのものだ。

 しかし今回俺達はこの場所には長居してないはずだが……そう思ったがふとマァの顔を見てピンとくる。

 ここの所マァはずっとこの場所で定住こそしていないが、サメの捕獲作業をし続けていた。

 

 そのせいで少しずつだけど確実に一カ所にとどまっている判定が高まっていたのではないか。

 尤もその割にはマァもこの強敵のラッシュを見て不思議そうにしているように見えるのが不思議だが……少しずつ敵の数は増えていくはずだからマァにもわかるぐらいの兆候があるはずなのだが……。

 だからこの推論が正しいのかどうかは分からないが考えるのは後だ。

 

 とにかく今はこいつらを倒さないことには話にならないのだから。

 

六百六十頁目

 

 相変わらずサメ軍団は圧倒的な強さを見せつけてくれた。

 攻撃を指示しただけであっという間に特殊個体のイカを血祭りにあげてくれて……その勢いのまま、停止命令を出す間もなく周りの奴らまで殆ど倒してしまったほどだ。

 まあこればっかりは安全確保のためだと思えば仕方がないのだけれど……ただこの戦いの中でこいつらは絶対に無敵ではないことも判明した。

 

 正確には戦闘が終わった後に、あちこちに浮かぶ死肉を目指して発光するあいつ……クラゲの群れがフヨフヨといつの間にか近づいて来ていたのだ。

 そしてこいつらはある程度接近したところで、いつぞや見た様に凄まじい勢いで電撃を放ち始めたのだ。

 水中だからというのもあるのだろうが、離れていてもビリビリとした刺激を肌に感じるほどでこれの直撃を喰らったヤバいと本能的に悟らされるほどで、俺達は慌ててサメ軍団をけしかけたのだ。

 

 しかしサメ達はクラゲ達に噛みつくこともできず、その圧倒的な電力の前に麻痺させられて一切動けなくなってしまったのだ。

 ビクビク震えながらも動けずにいるサメ達は抵抗も出来ないまま、クラゲの群れに電撃で焼き尽くされそうになってしまう。

 もちろんこのままサメ達を失うわけにはいかず、俺達は手元にある麻酔矢でもってクラゲ達を駆除する羽目になってしまった。

 

 全く何て恐ろしい奴だ……恐らく俺達が乗っている個体があの電撃にやられたらサドルから手が離れて降ろされた挙句に無限に痺れさせられて殺されてしまうだろう。

 おまけに眠らせるより先に死んでしまうから仲間にすることもできなそうだ。

 もしもあんな奴が洞窟内に沸いたりしたら……やはりサメ軍団だけでは心もとないかもしれない。

 

 非常時に逃げられるよう足の速い何か……もしくは電撃に耐性を持つ生き物でも仲間に出来れば……そんな奴がいるのかどうかは分からないけれど……。




【メガロドン】

メガロドン(サメ)
αトゥソテウティス(巨大イカの特殊個体)
モササウルス
プレシオサウルス(首長竜)
クニダリア(クラゲ)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。