ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第286話

六百六十一頁目

 

 流石に三体もの特殊個体を退治したことで襲撃は一旦落ち着いたようだ。

 それでも今後はしばらくの間、この場所での捕獲活動は止めておいた方が良いだろう。

 つまり今のうちに海底洞窟攻略用の動物を捕まえておかないと面倒なことになるかもしれない。

 

 その判断の元、とりあえずこの辺りに浮かんでいる生き物の死体から素材を回収して再度動物の探索に赴こうとした。

 しかしその前に、またしても解体した特殊個体のイカとクラゲの遺体から、今まで手に入れたことのない新しい素材を採取できてしまったのだ。

 それが何かというと、まずクラゲの死体からは触れるだけでピリリと身体が痺れそうな毒素のようなものが手に入った。

 

 これがあの電撃と何か関係しているのかは分からないし、何に使えるかも今は分からないがとりあえず集めれるだけ集めておくことにした。

 そして特殊個体のイカからは解体して取れる肉とは別に、特殊個体のモササウルスを倒した時と同様に体内から黒真珠と……スポンジにも似た吸収性を持った粘着質の物質が入手できたのだ。

 やはりこれは特殊個体を討伐したご褒美なのだろうけれど……この吸収性を持った物質に関しては、先ほどの毒素とは違い俺は既に使い道を理解していた。

 

 何故なら……これこそがフローラが黒真珠から作ろうとしていたものであり、ガスマスクの素材になる資源なのだから。

 まさかこんな形で手に入ってしまうなんて予想外だけれど、これで毒ガス洞窟の攻略はより盤石に出来そうだ。

 だから一瞬このまま戻って毒ガス洞窟攻略の準備とクラゲから取れた毒素の使い道を考えるべきか迷うが、結局はこのまま動物の捕獲を優先することにした。

 

 襲撃イベントがこれ以上活発化して余計に危険な生き物が沸きだして……距離があるからあり得ないとは思うけれどこの後で攻略予定の海底洞窟にまで影響が出たらヤバいからだ。

 とにかく首長竜かモササウルス、もしくは巨大イカを探そう……出来ればその中のどいつかが電撃に耐性があれば言うことはないのだけれど、流石にそんな都合のいい話はないだろうなぁ。

 

六百六十二頁目

 

 改めて深海を探索しているとまたしてもバチバチと閃光を放ちながら移動する生き物を見つけて一瞬身構えてしまう。

 てっきりクラゲかと思ったからだが、しかしそこから現れたのはうねうねと細長い身体をくねらせながら泳ぐウナギの様な生き物だった。

 しかし普通のウナギとは違い、先ほどのクラゲと同じ様に紫電を纏っているように見えるのだが……そう言えばデンキウナギという名前を聞いたことがあるがこいつがそうなのだろうか?

 

 まあ名前はともかく、こいつもまた電撃を放ってくるとなるとまともに戦うのは危険かも……と思ったところで傍にいるマァが嫌そうな顔をしていることに気が付いた。

 そこで思い出したがそう言えば前にマァが海底洞窟から出て来たであろう生き物と戦ったと言っていたが、こいつの特徴はそれにそっくりだ。

 マァの様子からしてもそれがこいつの同種だったのだろうけれど、あの時のマァは普通にサメで撃退したと言っていたはずだ。

 

 果たして実際にマァは俺とオウ・ホウさんが判断を下す前に、さっとサメ達に攻撃するように指示を飛ばしてあっさりとこれを駆除してしまった。

 その際にやはり電撃で反撃してきたのだけれど、先ほど戦ったクラゲと比べると威力はともかく相手を痺れさせる効果は遥かに劣る様で、攻撃を受けたサメ達は動きこそ鈍るけれど完全に麻痺して動けなくなることはなかったのだ。

 多分クラゲは電撃だけでなく体内から採取出来たあの毒素も交えて攻撃することで完全にこちらの動きを封じているのだろう。

 

 ならば逆に言えばその毒素に耐性を持っていそうな生き物ならばクラゲの痺れ攻撃もある程度無効化できるかもしれない……覚えておくことにしよう。




【メガロドン】

αトゥソテウティス(巨大イカの特殊個体)
クニダリア(クラゲ)
モササウルス
プレシオサウルス(首長竜)
デンキウナギ
メガロドン(サメ)
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