ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第294話

六百七十三頁目

 

 完全に日が落ちる前に拠点へと戻ることができた俺達は、早速皆で手分けして新しく仲間にした海洋生物のサドル作りを始めた。

 オウ・ホウさんとマァには金属のインゴットなどの素材を集めてきてもらい、俺とメアリーとでサドルを作り始める。

 もちろんその際に水中移動要塞についても相談したが、一旦は延期して普通のサドルを用意することとなった。

 

 というのも実は話しているときに気が付いたのだが、モササウルスだけでなく首長竜の方も逞しい身体付きをしているから水中移動要塞を背負わせることができそうなのだ。

 また巨大イカもサイズやあの力強さを思えば行けなくもなさそうだが、そう思いながら実際に左手首の鉱石を眺めてみると巨大イカは駄目だが首長竜の方はプラットフォームサドルの作り方が思い浮かんだのだ。

 恐らくイカはあのフォルムが問題なのだろう……それはともかくプラットフォームサドルを付けられそうな生き物が複数仲間になったことになるが、流石に水中移動要塞を二つ以上作る必要はないように思われた。

 

 何よりそこまで資源をつぎ込む余裕は、将来的にはともかく今の時点における俺達にはないのだ。

 とにかく作るにしてもまずは一匹分という話になり、その上でどちらにつけるか軽く話し合った。

 しかしまだどちらの動物もサドルを付けて乗り回したわけでもなく性能を十分に確認できたわけでもない。

 

 こんな状態で背中に拠点を作って色々と物資などを乗せたりするのは不安すぎる……何せ水中はあのクラゲを筆頭として危険生物が多すぎるのだ。

 だから水中要塞を作るにしてもせめて両者の移動速度や戦闘能力を十分に加味した上で行うべきだと判断して、今日のところは普通のサドルにしておこうと決まったのだ。

 ……もちろん誰かさんは不満みたいで、さっきから右手首が少しばかり重い様なきがするけれど作業の邪魔になるほどではない。

 

 何だかんだでフローラも俺達の判断が正しいと認めてくれているのだろう……それでもこうしてちょっかいを掛けてくる辺り、よほど移動要塞に未練タラタラのようだ。

 ……それともただ俺に構って欲しいだけかもしれない……まあそれならそれで嬉しいけれど……。

 とにかく彼女を感じながらも、何事もなく無事に海洋生物たちのサドルを作り上げることに成功した俺は次いで酸素ボンベを含めて消耗したスキューバセットに関しても完璧に整備しておくことにした。

 

 何せ明日は朝一で新しい海洋生物たちの性能を確認して、その足で海底洞窟へと乗り込む予定なのだから準備は万全にしておかなければならない。

 尤もまだあのクラゲやデンキウナギの放つ電撃に対抗する術を見つけられていないから、もしも洞窟内に居たら即座に引き返すことになるだろう。

 元より視察ぐらいのつもりなのだから無理をするつもりはない……しかしそれでも洞窟は洞窟、少しでも危険要素を排除するためにも準備を怠るわけにはいかないのだ。




【今回名前が出た動物】

モササウルス
プレシオサウルス(首長竜)
トゥソテウティス(巨大イカ)
クニダリア(クラゲ)
デンキウナギ
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