六百八十頁目
何とか敵を蹴散らしつつ進んだ俺達だったが、急に行き止まりにぶつかってしまった。
途中で別れ道らしきものがあったようには見えなかったがもしかして何か見落としていたのではと思ったが、そこでふと辺りが妙に明るいことに気が付いた。
どうも頭上から光が差し込めているようで、見上げてみるとなぜかすぐ傍に水面が煌めいているではないか。
果たして浮上して見るとそこには呼吸のできる空気が満ちた空間が広がっていて、あちらこちらに光り輝く水晶のようなものがあってこの場所を照らし出していた。
しかも上陸できそうな陸地が奥まで続いているではないか……ひょっとしてこの奥にアーティファクトは隠されているのだろうか?
そう思って早速上陸して探索しようとした俺達だが、その前に軽く周りを見回したところでこの場所の探索は断念するしかないと悟らされた。
何故なら陸地の奥の方にある天井には色んな洞窟で見てきた蝙蝠共がぶら下がって、そこまでの陸地にも同様に蜘蛛やサソリがわさわさと動き回っているのだ。
まさかこんな空間があるとは思わなかったから俺達は陸地に上がれる生き物を全く連れてきていない……流石に護衛は愚か自分たちの乗る騎乗生物抜きでこいつら全員を相手にするのはリスクが高すぎる。
それでも一応水面から顔を出した状態でマスクとボンベを外してオウ・ホウさんとマァと話し合い、弓矢で向こうを攻撃して仲間の居る水中や水面までおびき寄せながら戦うという案も思いついたが、それでもリスクの高さは抑えきれない。
何より戦闘中に水中からも敵が襲ってきたらシャレにならないことになる……何より今回は順調に進めてしまったから忘れそうになるがあくまで偵察が目的なのだ。
それなのに無理をしても仕方がない……むしろこう言う場所があると分かった以上は、一旦引いて今度こそ水陸両用のワニ辺りを連れて本格的に攻略したほうがいいに決まっている。
だから今日のところはこの場所の探索は諦めて、水中をもう少しだけ探索してから拠点まで引き返すことにした。
そして改めて計画を練って、次こそは本格的にこの洞窟を攻略してアーティファクトを回収するとしよう。
そう思いながら水中を泳ぎ来た道を逆走するように戻っていく俺達……意外にも一本道のはずなのにあちこちに別れ道とも呼べないほどだが、気づかなかった隙間があった。
どうやら襲ってくる敵との戦闘で見落としていたらしい……こういう場所にもアーティファクトやあの便利な道具の入ったカプセルが隠されている可能性はある。
ちょうど水中の敵は倒したばかりだから今のうちに細かく見ておくことにしよう。
【今回名前が出た動物】
オニコニクテリス(蝙蝠)
アラネオモーフス(蜘蛛)
プルモノスコルピウス(サソリ)
【今回登場した洞窟】
CavernsOfLost Hope(狡猾の洞窟)