ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第30話

九十九頁目

 

 くそっ!! またこいつかっ!!

 トリケラを探して森の入り口に少し入ったところで、この間俺に襲い掛かりプテラノドン二匹を殺した爪が異様に長い奴に出会ってしまった。

 一応近づいていないからまだ敵対はしていないけれど、あいつがあそこにいては他の生き物を探しにいけない。

 

 こうなったらいっその事あいつを仲間に出来るか試してみるべきだろう。

 トリケラとどっちが上かは分からないが、あの体格と爪の鋭さからして大抵の生き物には勝てそうだ。

 問題は足が速いから罠に閉じ込める前に攻撃を喰らったら今度こそこっちがお陀仏だという点だが……その程度のリスクを背負えなければこの島ではやっていけない。

 

 早速建物に付けたスロープの上から矢を打って、あいつをこっちにおびき寄せよう。

 これでうまくあいつをここに閉じ込められれば恐らくは上手くいくだろう。

 何せ麻酔矢は百二十本あるし、クロスボウは作れなかったけれど代わりに弓を予備も合わせて三つも用意してあるのだから。

 

百頁目

 

 予備の弓を複数作っておいて本当に良かったと思う。

 予想以上に麻酔弓の効果が薄かったのか、あるいはあいつの耐性が高かったのかもしれないが全然眠らなかったのだ。

 おまけに閉じ込めた建物もあいつの攻撃でギシギシと悲鳴を上げ始めていた、もしも予備の弓を作っていなくて新しいのを作ろうとしていたらその間に間違いなく壊されて俺は命を失っていただろう。

 

 撃っている最中も生きた心地がしなかった、何せ残りの麻酔矢はあれだけあったにもかかわらず二十本足らずなのだ。

 しかし途中であいつは攻撃を止めて俺に背を向けると壁に向かって走り出し、そのままぶつかっても無駄にその場で走り続けたのだ。

 最初は訳が分からなかったが、恐らく睡眠効果で頭が回らなくなった結果この場に居たら危険だとふらふらと逃げようとしていたのだろう。

 

 もちろん反撃がなくなった時点で俺の勝ちは決まっていた、今ではこいつは俺の足元でおねんねして餌を受取っている。

 目が覚めた時が楽しみだ、ワクワクする。

 

百一頁目

 

 ようやく筏で出発した地点まで戻ってくることができたっ!!

 パロロ君もモソちゃん、それにディ君も俺の帰りを健気に待っていてくれたっ!!

 何やら妙に嬉しい……そしてここまで連れてきてくれた新しい仲間のテリ君にも感謝だっ!!

 

 そう俺はあの縄張り意識の強い草食を仲間にすることに成功したのだっ!!

 しかもこいつは予想通り恐ろしく強くて、大抵の奴を簡単に倒してしまえるのだ。

 おかげでこいつ一匹を護衛代わりに連れ歩くだけで簡単に元の場所まで戻れてしまったのだ。

 

 敵であったときの凶悪さが、仲間になった今では本当に頼もしい。

 ちなみに名前はテリトリー=縄張り意識が強かったからそこから名付けて見た……めちゃくちゃ舞い上がっていたから捻った名前を付けてしまったがちょっと失敗だったかもしれない。

 まあそれはともかく、後はこいつの背中に着けれるサドルがあればさらに安全に行動できそうだが鉄があと僅かに足りない。

 

 しかもそれを作ったらクロスボウはお預けだ……まあどう考えてもこっちの方が強いから優先すべきはテリ君のサドル作りだろう。




【今回名前が出た動物】

トリケラトプス
プテラノドン
テリジノサウルス(爪が異様に長い奴・テリ君)
パラサウロロフス(パロロ君)
モスコプス(モソちゃん)
ディプロドクス(ディ君)


登校時間が日を跨いで申し訳ありませんでした。
次回からまた出来る限り一日一回投稿していきたいと思います。
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