六百九十一頁目
超巨大な肉食の繁殖に関する計画は、今のところ予想以上に上手く行っている。
何故ならメアリーがアルケンAに乗ったまま超巨大な肉食を追従させて豪雪地帯を目指す旅に思ったより早く順応してしまったからだ。
どうも動物の子育てをしてくる中で色々と慣れてきたようで、野生の肉食などを見ても混乱せずに動けるのだ。
ただ動物……というより生き物が死ぬところを見るのは駄目みたいで、超巨大な肉食にも余り戦闘させないよう言い含めながら移動を続けている。
これは元々、高貴な立場だったから血を見るのに慣れてなくて苦手……というだけではなく、恐らくは目の前でフローラを失った件も関わっているのだろう。
そう考えると仕方ない気もするけれど、もしオベリスクへ同行するのならば戦闘行為にも慣れておいてもらわないと困ってしまう。
だけどそれは今でなくてもいいし、下手にこの超巨大な肉食を戦わせたらまた暴走する可能性も否定しきれない。
だからとりあえずは外の世界を自分の判断でもって動物を連れて行動するという行為ができるようになればそれで十分だろう。
そう判断した時点で俺は彼女の傍を離れて、一足先に豪雪地帯へと赴き超巨大な肉食用の建造物を作り始めたのだった。
この建造が終わったら俺はそのまま洞窟とオベリスク攻略のための物資作りに移行して、メアリーはここに辿り着いた時点で超巨大な肉食を繁殖させ始める予定だがこの調子なら思ったよりずっと早く全て済んでしまいそうだ。
そうなれば俺はオウ・ホウさんと共に毒ガス洞窟の攻略に取り掛かれて、それが済み次第今度は豪雪地帯にあるもう一つの強敵ばかりの洞窟を攻略するための作業に取り掛かれるようになる。
そうなれば残る問題は……最後のアーティファクトが眠る洞窟をどう探し出すかだ。
マァはクジラもどきを探して捕獲する傍ら、東側の海中をあちこち探し回っているようだけれど未だに未知のアーティファクトがある洞窟は見つからない。
しかし逆にそれ以外の洞窟……というか前に草食島の傍で見つけた資源だけある小さい洞窟もどきは幾つか見つかっている。
一応それらも戦略マップに記載してはあるけれど、マァが軽く探しただけで行き止まりに辿り着くほど狭く当然そこでアーティファクトを見つけることはできなかったという。
今までの経験からして洞窟の入るタイミングなどでアーティファクトが出現したりしなかったりするようなことがあるとは思えないので、やはりこれらはただの資源を回収できるだけの場所なのだろう。
紛らわしい限りだが、そういう場所が何カ所もあるということは本命の洞窟をカモフラージュするためかもしれない……そう考えるとやはり海中に最後のアーティファクトの眠る洞窟があっても不思議ではない。
何せ陸上は俺達が今までずっとあちこち飛び回っていて、そして今現在もオウ・ホウさんが探して回っているのに見つからないのだから。
まあ近々マァはクジラもどきと新しく捕獲したらしい三種類のワニで混成された軍団を引き連れて、前回攻略した海底洞窟の陸地部分を探してきてくれるという。
そしてそこでアーティファクトを見つけられなかった場合は、東側から離れて別の方向の海中も探して回ると言ってくれている。
それで見つかってくれれば万々歳なのだが……果たしてそう上手く行くだろうか?
【今回名前が出た動物】
ギガノトサウルス(超巨大な肉食)
アルゲンダヴィス(アルケンABC)
バシロサウルス(クジラもどき)
バリオニクス(三種類のワニ①)
カプロスクス(三種類のワニ②)
サルコスクス(三種類のワニ③)