ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第31話

百二頁目

 

 とりあえず仲間たちと合流できた俺はパロロ君の背中に跨ると、仲間たちと共に金属鉱石を探しつつ元の拠点へと戻ろうと試みることにした。

 あそこに置いてきた仲間たちも心配だし、麻酔矢があればあのスピノだって仲間に出来るかもしれない。

 何より今のところ他に目指すべき目標はないのだ……この島からの脱出にしてもあの海を渡るのはトラウマになっている。

 

 だから他に良い目的が見つかるまでは、とりあえずそれを指針に動こうと思ったのだ。

 尤も最初の拠点の場所は全く分からない、何せ自分がどこから来たのかは愚か今現在どっちの方角を見ているかすら分からないのだから。

 テリ君が仲間になった今、大抵の動物には怯えなくてよくなったから時間をかけて探索しても問題がないがやはり後々のことを考えたら……何か方向を知る術を用意すべきかもしれない。

 

百三頁目

 

 最悪だ、まさか森の中を歩いている最中に雨が降り出すなんて。

 今までずっと晴れていたから天候のことなんか全く気にしてなかった。

 これでは余計に視界が遮られるし、何よりも身体が冷えて仕方がない。

 

 尤も皮の服は熱が篭るから今はちょうどいいけれど、風邪でも引いたら一巻の終わりだ。

 ここは無理をしないで避難できる簡易拠点を作っておこう。

 ちょうど仲間たちも揃っている以上、素材は簡単に集まる。

 

 どうせ急ぎの用事も無いのだから雨が止むまで、そこで待機しておこう……焦らずのんびりと行こう。

 

百四頁目

 

 あれほど脅威だったラプトルが、今となっては肉と皮要員になってしまった。

 何せ向こうからこちらを見つけて襲い掛かってきてくれて、そしてすぐにテリ君に返り討ちにされるのだ。

 しかも群れを作って行動することが多いから、余計に素材が溜まる……おかげで一カ所にとどまっているにも関わらず持ち物がどんどん増えていく。

 

 おまけにその死骸を求めて飛んでくる巨大昆虫からも、キチン質の素材をかなり入手することができた。

 それもテリ君のおかげだ、こいつはあの爪先を器用に使って細かい素材も分解して収集してくれるのだ。

 これは背中に乗って直接指示を飛ばすようになればさらに効率が上がるだろう、今からテリ君の背中に乗る時が楽しみで仕方がない。

 

 ……しかしキチン質の素材は前に必要だと思ったことがあったはず、何に使うつもりだっただろうか?

 

百五頁目

 

 思い出した、あのキチン質の素材はプテラノドンのサドルを作るのに必要だったのだ。

 そして今ならば作れそうだけれど、問題は肝心のプテラノドンが近くに居ないということだ。

 空を見上げればたまに視界を横切るけれど、残念ながら着陸しそうにはない。

 

 全く持って残念だ、雨もやまないしだんだんやることが無くなって……こない。

 むしろこの機会を利用して、大量に手に入った肉を腐らせて黒い果実と合わせて麻酔薬及び麻酔矢を量産しておこう。

 果実に関してはディ君がその長い首と巨体を生かして広範囲から一気に採取して見せてくれるから取り放題だ。

 

 こういう時に身の回りの装備を充実させておこう、俺自身の命を守るために。




【今回名前が出た動物】

パラサウロロフス(パロロ君)
スピノサウルス
テリジノサウルス(テリ君)
ユタラプトル
プテラノドン
ディプロドクス(ディ君)
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