六百九十五頁目
いきなり大問題が発生した……いや、ある意味で今までもずっと考えてはいたことだがまさかこんなすぐにこの問題にぶつかることになるとは思わなかった。
それが何かというと……進んだ先の道もまた細くなっていて、ナマケモノが通れなくなっていたのだ。
正確には左側と右側それぞれに進む道があったのだが、まずいつも通り右手の壁沿いに進んだところすぐに新しい部屋というか中心部に沼地で見たような汚れた水たまりのある広い空間に辿り着いた。
当然そこにも大量の蜘蛛や蛇やムカデに羽虫……更には水たまりの中からもモゾモゾと這い寄ってくるヒルの群れがいて、俺達に襲い掛かってきたがこれ自体はナマケモノたちがその圧倒的な火力であっさりと全滅させてくれた。
そうして安全を確保した上で改めてこの場所を探索して見ると二カ所ほど先に進めそうな場所を見つけることができた。
しかしそれは道というより小さい穴のようなものであり、ナマケモノは愚か狼やカエルですら入って行けなそうなほど狭かったのだ。
一応俺やオウ・ホウさんといった人間なら何とか入っていけなくもないだろうけれど、向こうからは既に隠し切れないほど大量の生き物の気配が伝わってきている。
そんな場所に護衛も連れず人間二人で入っていくような真似は流石にアサルトライフルがある現状でも厳しすぎる。
だから一旦ここから進むのは諦めて元の動物たちを育てていた空間へと戻ると、今度は左側の壁に沿って続いている道の方を進もうとした。
そっちは俺達が入ってきた道と同じぐらいかやや大きいぐらいのスペースがあってこれなら問題なく進める……と思ったのに、ギリギリのところでナマケモノの身体が詰まってしまったのだ。
本当にギリギリのところだから上手く身体をねじったりして工夫すれば入れなくもなさそうなのだが、少なくとも俺達が何度か試した程度では上手く行かなかった。
そうこうしているうちに向こうの奥からまたしても場所とほとんど同じ生き物の群れが押し寄せてきた。
しかしこれはむしろありがたい……あっちからナマケモノの居るこちら側へ来てくれたおかげでこっちは最大戦力で迎え撃つことができたので、あっさりと駆逐することに成功したのだ。
その上で奥の方の様子を伺ってみたが、一応敵と思わしき存在の気配は感じられなかった。
もっとも実際に踏み込んで行ったら倒し損ねた奴が残っていても不思議ではないが、それにしても僅かな数だろう。
そしてこの通路はナマケモノこそ通れないが狼軍団と豚達それに俺達が乗っているカエルは通ることができる……ならば新たな敵が補充されないうちに少しでも様子を見に行くべきではないだろうか?
【今回名前が出た動物】
メガテリウム(ナマケモノ)
アラネオモーフス(蜘蛛)
ティタノボア(蛇)
アースロプレウラ(ムカデ)
メガネウラ(羽虫)
ティタノミルマ(羽虫)
ヒル
ダイアウルフ(狼)
ダエオドン(豚)
ベールゼブフォ(カエル)