六百九十五頁目
オウ・ホウさんと相談してやはり今のうちに少しでも先がどうなっているか調べておこうという話になった。
何だかんだで狼にカエルという護衛は連れて行けるし豚もいるからそいつらが怪我をしても癒すこともできる。
もちろん俺達の方も外傷対策のメディカルブリューもあれば病気を治せる解毒薬だってある……だから慎重に進めば基本的に問題ないはずだ。
尤も途中から今まで想定していなかった問題にぶち当たるかもしれないが、その場合はこの場所まで引き返せばいいだけだ。
その上で道中に新しく防護柵で安全を確保できそうな場所を見つけておいて、そこを新たな拠点代わりにして問題への対処法を考えつつ動物を育て直せばいい。
そう判断した俺達は狼達を前に出し、後ろから豚を伴いつつカエルに乗ったまま武器を構え、左側の壁に沿って慎重に進み始めた。
果たして少しの間狭い道が続いたかと思うと、またしても水たまりのある広い空間へと辿り着き……やはり待ち構えていたかのように蜘蛛と蛇、そして水中からヒルが押し寄せて来る。
厄介な限りだが、とりあえず狼を防波堤代わりにして敵の動物をこちらへ近寄らせないようにした上で俺とオウ・ホウさんでアサルトライフルと弓矢でもって片っ端から打ち抜いてやった。
ただヒルは大きさの問題で攻撃が当てづらかったが、逆に小さすぎて移動速度も遅かったから他の大きな敵を倒した上でカエルの舌先でまとめて絡めとってやった。
本当にこのカエルは小さい奴相手には頼りになり過ぎる……尤も羽虫を倒した時とは違い、ヒルからはセメントを採取出来ないようであるが今回は洞窟の攻略がメインなのでそんなことは全く気にならなかった。
それに代わりとばかりに解毒薬の材料となるヒルの血液を採取してくれているのだから……帰ったらまたこの血液を使って解毒薬を作っておこう。
六百九十六頁目
敵を一掃したところで豚に倒した死体を食べさせつつ、傷だらけの狼達を回復してもらい、その間に俺とオウ・ホウさんはこの広場を軽く観察してみることにした。
ナマケモノを育てた場所とほぼ同じ様な広さをしていて、恐らくこの場所なら防護柵をおいて安全を確保すれば第二の動物拠点として使えそうだ。
しかしまた先ほどと同じ様に、ここからナマケモノが進める場所が無かったら何の意味もない。
だから油断しないよう警戒しながら先へと繋がる道を軽く調べておこうと改めて室内を探索し、三カ所ほど先に進めそうな場所を見つけることができた。
しかしそのうちのまず一つ目、入ってすぐ右側の壁沿いに進んだ先にあったのはまたしても小さい穴としか呼べない隙間だった。
これもまたカエルですら出入りできないほどの大きさで、人間だけしか入って行けそうになかった。
もちろんそんな危険な真似が出来るはずもなくこの場所の探索は保留にして、今度は左手の壁沿いにある道とその傍の水たまりを渡った先にある道を調べてみることにした。
こちらはナマケモノでも何とか一匹ずつなら入っていけそうなスペースが続いていたが、何と進んだ先でその二カ所の道は繋がってしまっていた。
尤も繋がったところから更に奥へと進む道はあったけれど、どうやらこの空間から進める先は実質的に二つしかなさそうだ。
そしてそのうちの一カ所が人間しか入れないとなると、後で見つけたこっちの道の方へと進むしかないだろう。
……もしも今までに見つけてきた人間しか入り込めない場所にアーティファクトがあるとしたら対策を一から練り直す必要がある……もちろん準備もやり直しになって、この洞窟の攻略にまた時間が掛ってしまいそうだ。
最初に見つけた洞窟がまさかここまで難易度が高い場所だったとは……というかよくこんな場所にあの頃の俺が一人で無防備に突っ込んで無事に帰ってこれたものだ……今更ながらに当時の自分の行動が恐ろしくなる。
【今回名前が出た動物】
ダイアウルフ(狼)
ベールゼブフォ(カエル)
ダエオドン(豚)
アラネオモーフス(蜘蛛)
ティタノボア(蛇)
ヒル
メガテリウム(ナマケモノ)
モンボ抜きだとメガテリウムが役に立たない……前に攻略したときはもう少し進めたような気がしたんですが……やっぱりアイランドの洞窟にはバリオニクス一択ですねぇ……。