ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第320話

七百六頁目

 

 夜のうちにマァが持ってきてくれた設計図を基に毛皮のレギンスの高品質な物を人数分、予備を含めて作っておく。

 これで毛皮の防具一式に関しては身体の大部分を覆う胴体と下半身の両方が高品質となった。

 おかげで保温効果が格段に良くなって豪雪地帯でもぬくぬくで活動出来てしまうほどだ。

 

 これならきっとあの強敵ばかりが居る凍り付いた洞窟内でも寒さに震えずに済むことだろう。

 尤も逆に豪雪地帯以外で活動する際に身に着けていると逆に暑すぎて物凄く大量が消耗して喉が渇きやすくなってしまった……まあこんなのは小まめに着替えるのを忘れなければいいだけの話なので特に問題にはならないはずだ。

 またついでにショットガンの弾も作り、同じくマァが持ち帰ってきた高品質な現品であるポンプアクション式のショットガンと金属の盾をメアリーに持たせて使い方を軽く指導しておくことにした。

 

 何せ日が明けたら彼女は初めて洞窟へと足を踏み入れることになるのだ……もちろん戦闘などの危険な真似はオウ・ホウさんが担当してくれるだろうけれど、万が一のことを考えたらいざという時に自分の身を守る手段は持っておかなければ不味い。

 だからオウ・ホウさんに盾の構え方を習いつつ、その間にショットガンの弾を製造し終えた俺が案山子風のマネキンというかトレーニング用ダミー人形を作りそれで重火器の使い方と狙い方を教えることにした。

 果たして彼女はやる気満々で精力的に訓練に参加してくれた……のだけれど、やはり素人だからかどうしても狙いが甘かった。

 

 撃った反動に翻弄されているのか止まっている案山子にも殆ど当てられず……むしろ傍にいる俺達がヒヤリとする一瞬すら何度もあったぐらいだ。

 ……これは逆に仲間を誤射させないために持たせないほうがいいような……いやでもこんなにやる気を出して努力しているメアリーにそんなこと言えないよなぁ。

 何せ今だって俺に狙い肩とか握り方とか聞いてきて、何なら後ろから被さって直接自分の手ごと握って実践して見せてほしいって頼んでくるぐらいだ……もちろんそんなことしたら俺が抱きしめるような形になって右手首がとても痛くなるからこれは断るしかないのだった。

 

 ちなみに重火器に関心を抱いていたオウ・ホウさんも同じ指導を受けたいと申し出てきたので、こちらはアサルトライフルで試してもらったがすぐに慣れてしまった……流石は軍人としか言いようがない。

 特に弓矢の技術を応用しているのか照準の合わせ方が俺よりずっと上手い……これなら狙撃銃とか使ってもらったらとんでもないことになりそうだ。

 逆に俺は近接戦闘の立ち回りをオウ・ホウさんに教わろうと、左手の鉱石を見て作った高品質じゃない金属の盾を手に色々と指導してもらったが……動物と違って人間相手はかなり勝手が違うのだと思い知らされてしまうのだった。

 

 まあ動物相手なら上手に盾で攻撃を防げるかと言えば疑問だけれど……オウ・ホウさん相手に慣れておけばできるようになるだろうか?

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