七百二十一頁目
少しするとマァも戻ってきたが、何故か彼は妙に意気消沈していた。
一体何があったのか尋ねてみても、うつむいたまま失敗したとしか口にしない。
そしてオウ・ホウさんと同じくその手に抱えていた幾つかの物品と何枚かの紙切れをこちらに渡すと少し休むと言ってメアリーも横になっているベッドのある部屋へ姿を消してしまった。
あそこまで意気消沈しているマァを見るのも珍しい……本当に何があったのだろうか?
まあ足取りがふらついていたり身体に怪我などもしていないようだから緊急事態というわけではないだろうし、もう少し落ち着いたら改めて聞いてみるとしよう。
そう思いつつ渡された品を確認して見るとそれは単発式のピストルに同じく単発式のショットガン、そしてデジタル画面が二つ付いた手持ちサイズの何かだった。
前の二つはそこそこ高品質な重火器ということで一応保管しておくことにしたが、問題は見覚えのない最後の物だ。
二カ所あるデジタル画面には【19.4】と【17.4】と言う三桁の数字が表示されている。
基本的に数字に変化はないが、傍にいるオウ・ホウさんへ手渡してみようと少し移動した所で小数点の数字が僅かに増減したではないか。
その後も俺が動くたびに微妙に数字を変える機械……ひょっとしてこれはGPSのように俺の居る位置を探知して、その座標を表しているのではないか?
何を基準にしているのかはよくわからないが、もしそうだとすればこれが有ればよりこの島の探索が楽になる……と言いたいところだが、ぶっちゃけもう島中をほぼ満遍なく周り洞窟も全て見つけてしまっている以上はそんなに使い道が思い浮かばない。
それこそ来たばかりの頃ならば新しい素材が取れる場所や洞窟を見つけるたびに座標をメモしておけば、絶対に迷わずにたどり着けて便利だっただろうけれど今はもう目ぼしい場所には目印代わりになる建物などを設営済みなのだ。
だから粉砕機で砕いてしまってもいい気がしたが、せっかくなので一つぐらいは取っておくことにしよう
とにかく現品を確認し終えて次にマァが持ってきた紙切れ……設計図やレシピなどが記されたものを一つ一つ確認していく。
しかし今回は余り良い物は見当たらなかった……知っている料理のレシピと同じく既に作り方を理解しているライフルの弾薬の設計図だ。
残念なことにどちらも使い道がない……最初はライフルの弾薬の方は高品質な弾薬が作れるかとも思ったが、鉱石を見て思いついたものと同じ内容しか書かれていないので本当に役に立たないのだ。
こうなると処分するしかないが流石に紙切れを粉砕機に入れたところで何にもならない……裏面を使ってメモ代わりにするのが関の山だなぁ。