七百二十四頁目
ともかく痛みも弱くなったことでメアリーへ意識を集中することができるようになった。
だから改めてメアリーと向き合い、俺は平気だからと告げるが向こうは心配そうにこちらを見つめ続けていた。
そして自分では力に成れないのかと口にすると、再び俺に身体を密着させながら上目遣いでこちらを見つめて来る。
その顔は僅かに赤く染まっているように見えて……瞳を潤ませながらも何かを決意したような眼差しだ。
メアリーもまたフローラとは方向性こそ違うがまぎれもなく美人と称せる女性であるので、正直ドキッとしてしまいそうになる。
途端にまた右手が疼き始めるが先ほどの件もあってか、どこか痛みが控えめで気持ちをごまかすには弱すぎた。
それでも俺にとってはやっぱり今もフローラが一番だ……だからそっとメアリーの両肩を押さえて距離を取ろうとして……もう一度しがみ付かれてしまった。
そんなメアリーは洞窟での一件がまだ後を引いていて辛いのじゃと言い……お互いに辛いのだから支え合ってはどうかと……温もりが欲しいと言って更に身体を……胸を密着させ……い、痛たぁああいっ!!
さ、流石にこれは見過ごせないのかフローラっ!? だ、大丈夫俺は……あぁあああっ!?
し、しまったっ!? メアリーの行動とフローラが与える痛みに気を取られて手に持っていた電撃麻酔弾が身体に……あ……や、やばい……い、意識が一瞬で…………。
追記?
もぉぉっ!! 馬鹿っ!! エッチっ!! うっかりさんっ!!
私が居なかったらどうなってたの思ってるのっ!! 浮気は許さないんだからねっ!!
全くもぉ……まあメアリーさんの気持ちも分かるけどぉ……ちゃんと私の事一番に考えてよ……貴方は私の彼氏、ううん旦那様なんだから……。
まあこっちでも話しておいたから今後は大丈夫だと思うけど……あーあ、貴方ともメモ書きだけじゃなくてお話しできたらなぁ……。
本当はこうやってもっと頻繁に顔を出したいけど、鉱石を通して干渉するとクラフトする物を思いついた時みたいに何とかポイントってのを消費しちゃうみたい。
これからもサバイバルを続ける上でこのポイントはきっと大切になると思うからあんまり干渉できないけど私はずっと見守ってるからね。
だから落ち込まないで頑張ってね……私の大好きな旦那様。
……これだけだと何だからこっちで新しく思いついた料理のレシピを書いておくね?
貴方が【待つ者】って呼んでいる存在の日記?みたいなものを読み取った時に私の鉱石を通して少しだけ他の情報が入ってきてそれで思いついたの……人間用じゃないけど傷付いた草食さんとか偏食そうな生き物に食べさせてあげてみてね?
【スイートベジタブルケーキの作り方】
まず蜂蜜に人参、トウモロコシ、ジャガイモ、それに興奮剤を水に溶かして煮ながら隠し味に繊維と……立派に育ってる樹木から取れる樹液を混ぜながら……。
あとがき
ベジタブルケーキってレシピが存在しないんですね……ネットで検索できるからレシピ集めしたことなくて全く知らなかったです。
その為多少強引ですがこういう形で覚えて頂きました……しかしネットを使わずに自力でこのケーキや石鹸の作り方に辿り着いたサバイバーっているんでしょうか?