ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第346話

七百三十五頁目

 

 本当にこの島は節操がないというか、まさか絶滅動物に混じってカンガルーまでいるなんて……まあこの島にいるお約束というべきか、無駄に大きなサイズでそれこそ袋の中には成人している人間でも入れてしまいそうだ。

 一応新種だから捕まえておいてもいいけれど、どうもパッと見た感じ鍵爪では掴みづらそうなフォルムだから俺の乗るアルケンAでは運べないかもしれない。

 

 だから今度ケツァ君に乗っている人に捕まえて貰おうと思い、マップに居間の地点をマークしつつGPSも利用して【37.2、59.4】という座標もチェックしておく。

 尤も一匹見つけられたということは、この山全体に分布しているだろうから大体の居場所さえわかれば良さそうだし座標までは不要かもしれないが念には念を入れておこう。

 その上で改めてこの場を飛び立つと今度こそビーバー達を放置してきた湖へと向かった。

 

 するとまた湖の上に幾つかビーバーの巣が出来ているではないか……しかし代わりに仲間にしたビーバーの数が減っているような気がする。

 実際に降りて数えてみると確かに数匹居なくなっていて、残りの仲間がいる近くの草むらに大きなワニの死体の残骸と思わしきものが転がっていた。

 どうやらこの場所に沸いてきたこいつに襲われて、数の暴力で撃退したはいいものの数匹やられてしまったようだ。

 

 しかし俺のビーバーが減ったことで……或いは単純に時間がかなり長く過ぎたためか、代わりとばかりに新しい野生のビーバーが湧いてきてそいつらがダムを作ったのだろう。

 やはり野生の個体でないとビーバーはダムを作らないようだ。

 或いは仲間が出来てしまうとヒエラルキーか何かの問題で誰かが作るだろうと思ってサボってしまうのかもしれない。

 

 まあその辺のことは動物学者でもなくこの島の主とも面識がない俺に分かるはずもないから深く考えるのは止めておいて、資源の回収を淡々と済ませてしまおう。

 果たして生き残っていた俺の仲間のビーバー達は思った通り沢山の木材を蓄えていてくれたので、可能な限りこれをアルケンAへと詰め込んでいく。

 その上で今度は野生のビーバーが作ったダムに気づかれないように近づいて行き、中に入っているセメントだけを回収しきってすぐに逃走した。

 

 今回は上手にダムを壊さないよう欲しい物だけ抜き取ったのだがそれでも野生のビーバー達は怒って、空へ飛んでいく俺の足元に集ってこちらを睨みつけて来る。

 尤も更に距離を取ってから望遠鏡で眺めてみると流石に諦めたのか、思い思いの行動へと戻っていく。

 ……泥棒したみたいで少しだけ申し訳なくなるがこの資源は有効に活用させてもらうから許してくれ……悪いけどまた頑張って資源を貯め込んでくれ……定期的に見に来るからさ。




【今回名前が出た動物】

プロコプトドン(カンガルー)
アルゲンダビス(アルケンA)
ケツァコアトルス(ケツァ君)
カストロイデス(ビーバー)
サルコスクス(大きなワニ)
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