ARK とある青年の日誌   作:車馬超

35 / 1041
第35話

百十六頁目

 

 色々と気になることはあるが、今はとにかく俺たちの主戦力であり生命線のテリ君の傷を癒さなければいけない。

 だからこの場所に拠点を作ろうとしたが、やはり木材の確保に手間取ってしまう。

 それでもたまに使えそうな木々をテリ君が長い爪で効率的にかき集めてくれるからある程度は揃ってきた。

 

 だけれども木材の拠点では不安が残る……テリ君の時ですらギリギリだったのに先ほどの奴はもっと勢いよく攻撃してきた。

 ましてこの場所もそれなりに危険生物が多いのだ、もっと強固な素材を中心に組み上げたほうが良さそうだ。

 しかし俺の手持ちにある素材で建築に使えそうな物など……某子豚が主役の昔話ではわらと木材に続いて最後の一匹が作り上げた家はレンガ……石の家か。

 

 確かに石で拠点を作れれば木材よりは堅牢だろう、試す価値は十分にありそうだ。

 

百十七頁目

 

 相変わらず左手の鉱石はクラフトに困った時、俺に天啓を与えてくれる。

 おかげで何とか石材を加工し、細かいところを木材とわらで工夫することで何とかそれらしい形にすることができた。

 後はこれを組み立てるだけだ……何とか日が落ちるまでに終わらせてしまいたい。

 

 しかし問題はその後どうするかだ、テリ君の傷はかなり深く完治には時間がかかりそうだ。

 何より先ほどの巨大なナマケモノとまた出会ったら……まして複数匹がかりで襲ってきたらもうテリ君でも敵わないかもしれない。

 かといって他の仲間は戦力にはなりそうにない。

 

 麻酔矢もあることだし、拠点が完成したら新しい仲間を増やしていくのも良さそうだ。

 

百十八頁目

 

 何とか石で建物を作ることに成功した。

 俺が済むためのこじんまりとした建物と、その外側を一回り大きめに土台と壁で覆ったものだ。

 この壁の中に仲間の動物たちを入れておけば、大型の敵に襲われることは無くなる。

 

 そして小型の敵ならば今のテリ君でも十分勝つことができる……この状態でテリ君の傷が癒えるまでモソちゃんと一緒に待機させておこう。

 その間に俺はパロロ君とディ君を連れての仲間集めだ。

 麻酔矢はたっぷりある、ディ君に突き飛ばして貰いながら打ちまくれば罠無しでもそれなりに捕まえることができるはずだ。

 

 できればテリ君みたいに強い奴を仲間にしたいものだ。

 

百十九頁目

 

 またしても新種の生き物が襲ってきた、ダチョウに似た翼の退化した鳥型の肉食だ。

 そいつらが三匹ほど群れになって襲ってきたのだ。

 尤も鬱陶しさではラプトルには敵わない、何せこいつらはパロロ君の背中から俺を引きずり下ろしたりしないのだから。

 

 しかし麻酔に対して耐性が強いのか、すぐには眠らない上にある程度打ち込むと後ろを向いて逃げ出そうとするのだ。

 全く厄介極まりない、これならボーラで拘束してから打った方が良かったかもしれない。

 それでも何とか二匹は眠らせることに成功した……そしてすぐに生肉を食べさせることであっさりと彼らは俺たちの仲間に加わったのだ。

 

 考えてみれば中型の肉食を仲間にしたのは初めてだ……こいつらがどれだけ役立つのか少しだけ興奮している。




【今回名前が出た動物】

テリジノサウルス(テリ君)
メガテリウム(巨大なナマケモノ)
モスコプス(モソちゃん)
パラサウロロフス(パロロ君)
ディプロドクス(ディ君)
テラーバード(ダチョウに似た肉食)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。