七百四十四頁目
パロロ君二世で探知する作戦は今のところ、びっくりするぐらい順調に進んでいる。
おかげで影に潜んでいるかもしれない敵に怯えなくて済むので、傷付いた仲間達を豚が治療している間にそれぞれ手分けしてこの部屋の中を調べることができる。
相変わらず水流は下に向かって流れているようで、また新たに見つかった道も同じく地底深くへ降りる様な斜面になっている。
今回の道もまたティラノ一頭なら通れる程度の道であり、これなら先ほどと同じ様に一列になって進めば……と思ったところで水流を辿っていたマァが俺達を呼び出した。
そちらへ行ってみると少し前に考えた通り崖になっている所から水が滝のように下へと落ちていくところだった。
そしてその崖の向こうの水が落ちていく先には、広々とした部屋があるではないか。
さっき見つけた先に進む道と方向がほぼ同じなので、恐らくあの道はこの部屋に繋がっているのだろう。
どうやらこの洞窟内を流れる水はこの場所が一応の終点になっているようで、地面の低いところは全て水路のように見えるほど水没してしまっていた。
そしてその水路の隙間を縫うようにぽつぽつと浮島のような形で顔を出す地面……パッと見、先に進める道は見つからないがアーティファクトが隠されている様子もない。
まさかとは思うけれど水路の中に先へ繋がる道が有ったりするのでは……こんな何もかもが凍り付いた洞窟の水たまりは身体の一部が浸っただけでも怪我をした時の様な痛みを覚えるほどの冷たさだというのに、そこへ潜るのは流石に勘弁してもらいたい。
……だけどこの島の主が今までに課してきた試練を想うと……そして恐らくは最難関であろうこの洞窟ならばそれぐらいのイジワルは……嫌だなぁ。
七百四十五頁目
地形を観察し終えたことで次に敵性生物について上から一望してみると……またビックリするぐらいたくさんいるではないか。
尤も水たまりの付近ではなく壁沿いにある比較的長く続く足場の上にばかり集中しているようだ。
まあ例の穴から飛び出す奴がどこに隠れているとも限らないのだが……あいつに水の中へ叩き落とされたら下手したら窒息死させられる可能性もあるし特に注意した方が良さそうだ。
とにかくこのまま見ていても仕方がない……何よりまだまだ進めるだけの余裕もあるので、とりあえずこの部屋の中にも防護柵を設置してある程度の安全を確保した上で先ほど見つけた道から先へと進もうとして、ふとここから飛び降りても進めることに気づいた。
さっきの道よりは横に広くなっているから、ここからならばその気になれば全員一度に飛び込むことができる。
ただそうなると部屋の中心に落ちてしまうし結構な高さもあるから落下した際に、飛び降りるのに耐性があるレオ君の同種を除いた子達はそこそこのダメージを受けてしまいそうだ。
そんな状態で敵と戦うのは流石に危険すぎる気がするのだが、問題は例の道を進んだ先と思わしき場所にもたくさんの敵が待ち構えている点だった。
部屋自体は広いがそこに出るまでの道は狭くティラノが一頭ずつしか進むことができない……そこをあの数に襲われたら流石に厳しい様な気がしたのだ。
それぐらいならここから降りて全員で戦ったほうが……だけど落下ダメージも無視するのは……少しばかり悩ましくて他の皆にも相談して見たが、そこでオウ・ホウさんはならばここから遠距離武器で道の出口付近の敵を減らせるだけ減らしておこうと言ってくれた。
確かにここからなら弾薬だけで駆除しなければいけないから消耗こそ激しいけれど安全に駆除できる……いや駆除しなくともこの場所までおびき寄せるだけでもいい。
とにかく部屋の中にさえ入れれば♂♀ブーストの掛かったティラノ&動物軍団で立ち向かえるのだから。
【今回名前が出た動物】
パラサウロロフス(パロロ君二世)
ダエオドン(豚)
ティラノサウルス
プルロヴィア(穴から飛び出す奴)