ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第392話

八百四頁目

 

 どうしても高品質すぎる設計図の物品を作ることができない。

 使用する素材が多すぎるせいで旋盤や作業机では上手く加工しきれないのだ。

 こうなるともう少し品質が悪くても素材が少なくてすむ設計図を見つけて代用するしかない気もするが、あのドラゴンに挑もうというのだから用意できるものは最高の物を用意したほうがいい気もする。

 

 もちろんエレメントの問題も全く解決していない……もう最近は新しい武具なども思い浮かばなくなっているし、手詰まり感がある。

 代わりに三人でケーキとメディカルブリューに動物の餌、それと弾薬を作るのに専念しているおかげでこちらは四つ目の冷蔵庫が必要になりそうなほど溜まってきた。

 しかしこれでもドラゴンに挑むには決定打に掛けている気もする……何よりこんな中途半端な状態でドラゴンに挑むのは危険すぎるだろう。

 エレメントはともかくせめて設計図の物だけでも完成させてからでないと……だけどどうすれば……。

 

 大量の素材を一度に加工できるそんな設備が作れればいいのだけれど左手首の鉱石を見ても何も思い浮かばないし……どうしたらいいのだろうフローラ?

 

 追記?

 

 貴方が暴走したときは驚いちゃった……私の指摘も無視しちゃって……だけどそれだけ貴方は色々と思い詰めてたってことなんだよね?

 ごめんね、一番大事な時に傍にいてあげられなくて……支えてあげられなくて……。

 だけどこれからは私も頑張るから……私と同じでオウ・ホウさんもきっと大丈夫、だから頑張ってね。

 

 メアリーさんとマァちゃんとは話し合っておいたから……あのエレメントは危険だと思うけど、私もしっかり意識して使い方さえ間違えなきゃきっと役に立つと思うから。

 ……絶対に死んだら駄目だよ? それと無理しないでたまには休んでもいいんだからね……私はそんなあなたをずっと見守ってるから……。 

 

八百五頁目

 

 ありがとうフローラ……やっぱり俺には君が居ないと駄目みたいだね。

 どうやら昨夜、俺が眠った後で身体を動かしてメアリーとマァを説得してくれたらしい。

 二人とも複雑そうな顔こそしていたけれどエレメントを使ってTEKレプリケーターを作ってみようと言ってくれたのだ。

 

 もちろん三人の中で誰か一人でも違和感などを覚えたら即座に使用停止……どころか処分するという約束の元でだが、あの危険性を想えばそれぐらいの配慮は必須だろう。

 だから特に反対することも無く素材を持ち、早速近くにある青いオベリスクへと向かった。

 するとまるで転移するときのように地面に敷かれた装置全体が反応し始めて、そこに素材を置くと装置を起動するスイッチが僅かに光を放ったように見えた。

 

 他の二人と頷き合いながらそっとスイッチを押し込むと、果たして地面に溶けるように素材が消えてゆき……バチンと光がはじけたかと思うと、巨大な部品がゴロゴロと周囲に転がり落ちてきた。

 どうやらこれらを組み上げることでTEKレプリケーターは完成するようだが……さ、サイズが工業炉並みにバカでかい。

 もしも完成した状態でこんな場所に現れたら俺達を押しつぶしていただろう……まあ部品だけでも運ぶのに一苦労しそうな大きさだけれど、頑張って組み立てられそうな広い場所までケツァ君で運ぶしかないな。




【今回名前が出た動物】

ケツァコアトルス(ケツァ君)
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