ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第409話

八百三十頁目

 

 海辺沿いを探索していた際に、二種類の新たな海鳥を見つけることができた。

 そのうちの解体した魚肉を食べさせることで仲間に出来た一体は最初の海岸で良く襲ってきていたカモメのような生き物だが大きさが段違いであり、俺を載せて空に飛ぶことすらできるほどだった。

 まさかまだ飛行生物が残っていたとは驚きだ……しかもこいつはどうも水の上に着水することができるようだ。

 

 だから野生個体は陸地に着陸して休む必要がないためか基本的に海の上から離れないようで、そのせいで距離があり遠近感から例のカモメと誤認し続けて今まで気づくことができなかったらしい。

 他の飛行生物は水面に近づくことも嫌がることを考えると、こうして筏のように運用できるこの子は使い道がありそうな気はする……洞窟探索以外の面でだが……。

 この子ももっと早く気づいていたら色々と利用できたかもしれないのに……まあここで暮らしていく予定のマァ達が便利に活用してくれるのならそれでいいだろう。

 

 それともう一体はペンギンのように空を飛べなくなった水鳥であり、こいつはカワウソやカンガルーと同じく個体数が少ないために見つかりにくかったようだ。

 そして捕獲の仕方も手渡しテイムなのだが、カワウソのように倒した魚を解体することなく原形のまま渡さなければいけなかった。

 それでも前例があったから比較的早くやり方に気づけたので仲間にするのは楽だった……とは言い辛い。

 

 何せ受け渡そうとしても向こうの手は人間とは違うので上手く受け取ってくれなくて、渡したはずがその場に落としてしまうということを何度も繰り返してしまったのだ。

 向こうも視力が弱いのかちゃんと手渡さないと食べてくれなくて……本当に苦労したなぁ。

 ただ仲間になると自発的に近くにある水たまりに潜り、そこにいる小さい魚を捕食してくれるので餌をあげる手間は省けるようになる。

 

 しかもそうして魚を取ると早い感覚で卵を産み落としてくれるので、これは上手くすればペットフードなどの料理に利用できるような気がする。

 ……だけどやっぱりこの子の能力も洞窟内で生かせるものではない……本当にそろそろ切り上げて火山の洞窟を攻略するべき時なのかもしれない。

 

八百三十一頁目

 

 偶然なのか、あるいは啓示とでもいうべきなのか……もしかしたら超巨大な草食を昏倒させる方法を見つけたかもしれない。

 珍しく島全体の天候が悪くなってきて拠点に帰ろうとしていた際にたまたま崖下を歩いていた超巨大な草食の傍を通りかかったのだ。

 するとその時、雨に押されたのか少し大きめな岩が崖の下へと転がり丁度そこにいた超巨大な草食の頭にぶつかったのだ。

 

 驚く俺の前で頭に強い衝撃を受けた超巨大な草食は、まるで麻酔を撃ち込まれた生き物のように身体を震わせ足取りをふら付かせて見せた。

 恐らく頭部に強い衝撃を受けたことで眩暈のような症状が起こったのだろう。

 今回は一発だったから堪えたようだけれど、もっと同じような衝撃を与え続けたら気絶してもおかしくはない。

 

 そうして気絶させれば或いは餌を食べてくれるのかもしれない……サドルが作れる以上は仲間にする方法はあるはずなのだから、試してみる価値はありそうだ。

 尤もこいつを仲間にしてもやっぱり洞窟攻略には役立てそうには……いや、洞窟前まで動物を運搬する役には立つかもしれない。

 ちょうど洞窟に挑むきっかけを探していたところでもあるしちょうどいい、こいつを一度気絶させてみて仲間に出来るか試して……それが終わったところで例の洞窟へ挑むとしよう。




【今回名前が出た動物】

ペラゴルニス(カモメのような生き物)
ヘスペロルニス(ペンギンのような水鳥)
カワウソ
プロコプトドン(カンガルー)
ティタノサウルス(超巨大な草食)
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