六十五頁目
メカパロロ君の安全を最優先に考えて襲ってくる奴らはとにかく撃破して拠点へと戻った俺。
そして再びモスラに跨り周囲を見回すと、やはり先ほど見かけたモスラの同種はいなくなっていたが、代わりに狼の一群を見かけた。
もちろんメカパロロ君を置いて迷うことなく向かうと、弱い個体はさっさと始末してリーダー格だけ眠らせてこれも仲間にすることに成功する。
果たして仲間になった狼は三匹になったが、最初の個体が一番強いらしくリーダー役として残りを束ねることで群れとして今まで以上に力強く戦闘を行えるようになった。
まあサドルを付けられないから防御力の不安はあるが攻撃面ではもはやこの近辺で勝てる奴はいないだろう……まああのゴーレムは無理っぽいけれど。
……実際のところ、あのゴーレムはどの程度強いのだろうか? それと一応は野生動物だから仲間にすることはできるのだろうか?
一度どうにかして検証してみたいところだが、しっかり安全を確保できるようになってからでないと……今は我慢我慢っと。
六十六頁目
次に何をすべきかと考えながら拠点に戻った俺は、何やら妙にメカパロロ君と同じく護衛として残してきたコレオちゃんが騒いでいるのに気が付いた。
見れば住居の入り口に向かって喚いているようで、良く分からないが二匹を落ち着かせつつ中に入った俺は、傷だらけになって肩で息をしているハンスさんの姿を目の当たりにした。
一体何がと問いかけようとした俺に気づいたハンスさんは先にこちらの両肩を掴むと、半ば狂気じみた目を向けながら再び感情のままに言葉を叫び始めた。
『TEK生物』という良く分からない単語が何度も飛び出してくるが、とにかく彼の口にした言葉を一つ一つ頭に入れて整理していくと何となく言いたいことがわかってきた。
要するに外に出たところでTEK生物……どうも俺が捕まえてきたメカパロロ君のことらしいが、それを目にした彼はその動力源を求めて反射的にメカパロロ君を解体しようと襲い掛かり……そのせいで俺の仲間の動物から敵だと認定されて逆にコレオちゃんの爪で引き裂かれそうになったようだ。
あんな危険な動物がどうとかちゃんとしつけがなっていないだとかまたしてもぶつぶつ文句を言っているが、勝手に動物へ殴りかかったハンスさんの自業自得な気がしてならない。
……しかしまたしてもそんなハンスさんの口から気になる単語が出てきた……TEK生物の動力源となっていて、彼が加工して利用しようとしていたもの……それは『エレメントダスト』という素材らしい。
エレメント……嫌な記憶と共に思い出されるその単語が意味する素材……それで作れたTEKレプリケーターという凄まじい装置と同じくTEKと呼ばれるメカ生物の関係……これらが偶然とは思えないが……?
今回名前が出た動物
TEKパラサウロロフス(メカパロロ君)
リマントリア(モスラ)
ダイアウルフ(狼)
ロックエレメンタル(ゴーレム)
ティラコレオ(コレオちゃん)