百五十頁目
ラプトルの群れを殲滅した俺は、その肉を眠りこけているスピノに恐る恐る手渡し続けていた。
やはりこの罠は単純だけれど優秀だ、おかげでスピノすらこの通りだ。
流石に巨体だけあって中々眠らなかったから途中で不安にはなったが、とにかくこれで仲間に出来るだろう。
問題はこの罠から出せる隙間がないから一部を壊さなければいけないと言うことだ。
まあこいつが仲間になった以上は殆ど敵など居ないだろうし、もうこの罠はお払い箱かもしれない。
それよりもサドルについて考えているが、背中の背びれが邪魔過ぎて上手いやり方が思いつかないでいる。
尤も後ろから護衛代わりに付き添わせるだけでも十分そうだが……とりあえず一旦目覚めたらこの場所に待機させてテラ君で山肌の拠点に戻ろうと思う。
麻酔矢を大量に使ってしまったから補充もしたいし、何よりそろそろ鉄が焼けている頃だ。
かなり大量に焼いてきたから、武具も新調できるだろう。
その上で新たな素材を求めての探索の旅だ。
この島に何があるのか……他にどんな秘密があるのか少しずつ暴いてやろう。
百五十一頁目
目が覚めて従順になったスピノ君にお留守番を頼んで山肌の拠点へと戻った俺は、早速装備を一新させた。
全身を包むのは金属の鎧一式、そして武器も弓から再び強力なクロスボウへと変換した。
麻酔矢も補充できた、もう何も憂いはない……俺は健在だったこっちの仲間の様子を確認してから改めてテラ君と共に飛び立っていく。
今度こそまだ見ぬ大地へと移動しよう……そう思うけれどやたら滅多に移動するよりは何かを目印にしてそこへ向かおうと思う。
とりあえず目に付く気になる場所と言えば少し先にある大きめの火山のような場所か、残る二つの青と緑のオベリスクだろう。
最終的には全て巡るつもりだが、果たして最初にどちらへと行くべきだろうか?
百五十二頁目
目測するとおおよそ火山と青いオベリスクが同じ方向にあることから、まず手前の火山を見て次に奥にある青いオベリスクへと向かうことにする。
早速飛び上がり移動を開始するが、やはり空を飛ぶのは心地が良いし効率が良すぎる。
地形に惑わされず一直線に飛んでいけるから、地上を歩くよりずっと進みが良いのだ。
尤もテラ君のスタミナを考えて小まめに着地しなければいけないのが辛いところだ。
まして疲れ切って着陸したところを肉食に襲われたら、そのままテラ君ごと捕食されてしまうかもしれない。
だからかなり余裕をもって早めに着陸して休ませなければいけない……それでも地上を歩くよりは早いけれどもどかしいことこの上ない。
もっと力強く、スタミナのある飛行生物を仲間にしたい……と思ったところでまさしく肉食恐竜と言わんばかりの見た目と大きさをした奴が三匹ほど同時に襲い掛かってきた。
やはりスタミナを残しておいて正解だった、慌てて飛び上がり逃げ出すとそいつらは悔しそうにしながらもリーダーと思しき個体に従って別の生き物のところへと向かって行った。
あれはひょっとしてティラノサウルスなのか……いやそれにしては頭の形が少し違う気がするが、とにかくあれを仲間に出来ればまた心強い護衛になりそうだ
……尤も空を飛べない以上、今仲間にしても仕方がないのだが
【今回名前が出た動物】
ユタラプトル
スピノサウルス
プテラノドン(テラ君)
アロサウルス(肉食恐竜と言わんばかりの見た目と大きさをした奴)