ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第451話

七十三頁目

 

 もっともっとできることを増やさなければ、犠牲者はどんどん増えるばかりだ。

 そう思って今自分にできることをと必死にクラフト作業を行い……過ぎたせいでほとんど眠れずに朝を迎えてしまう。

 できれば少しでも仮眠をとりたいところだけれど、今すぐにでも出ていこうとしているハンスさんを無視するわけにはいかなかった。

 

 ……まあ当の本人は威勢こそいいけれど、一人で外に出るのは躊躇している感じで必死に俺を連れ出そうとしているから放っておいても勝手に行ったりはしなさそうだ。

 だけど万が一のことを思えば放置して寝るわけにもいかず、仕方なく俺は出かける支度を始めた。

 少し熱が籠るけれど防御面は布よりましな皮の防具一式を二つ作ってハンスさんにも渡し、また飛行生物のモスラ……は乗りなれていなさそうなので仕方なくモレちゃんに跨らせた。

 

 そして道中での食料に関しては腐る可能性を考えて今の時点でお腹いっぱいになるまで食しておいて、後は現地で採取した果実をとることにする。

 もちろん飲み水に関しても現地に生えているサボテン、もしくは目論見通りオベリスクの元に水源があるのならばそこから摂取する予定だ。

 逆にそれらが見つからなかった場合は早い段階で拠点に引き返すことも考えなければならないが、モスラで飛んで道程を最終確認した感じでは少なくとも果実が取れなくなることはなさそうだ。

 

 後は武器として麻酔矢と石の矢を作れるだけ作っておき、念のためにワンセットをハンスさんにも渡……そうとしたが、手綱を握るので精一杯そうなので諦めて自分の予備にすることにした。

 またついでにオベリスクの元へ到達できた際にできれば拠点も作りたいと思い、粘土で作った最低限の土台と作ると粘土そのものと共にモレちゃんに持たせられる限り持たせておいた。

 そうして最後にメカパロロ君にサドルをつけてそれに跨ると、ウルッフ達三匹とコレオちゃん、そして非常時の逃走手段としてモスラも追従させて拠点を後にした。

 

 目指すは緑のオベリスク……それと道中で珍しい資源の確保と、昨日聞こえた悲鳴の主の遺品探しだ。

 

七十四頁目

 

 動物に跨るのが初めてらしいハンスさんは、俺の後に付いてくるのも一苦労という感じであった。

 まあお陰でというべきか、先行する俺の元にラプトルを始めとした肉食動物が集中するためハンスさんの身の安全を気にすることなく戦いに専念できたのはありがたい限りだった。

 そして思った通りウルッフ達は群れたことでかなりの戦力となってくれていて、そこに出血させられるコレオちゃんが加わったことで俺が弓を構える必要がないぐらい安定して敵を撃退できるようになっていた。

 

 この調子で順調に進めるのならば日が昇りきる前にオベリスクの元へたどり着けそうだし、そうすればモレちゃんに持たせている建材を利用して一気に拠点を作り安全まで確保できるかもしれない。

 ただ心配なのは例のゴーレムだ……もしあいつが通り道の岩にでも擬態していたら厄介極まりない、というよりもかなりヤバいことになりそうだ。

 それこそ気づいた距離次第では俺一人でも逃げるのに苦労しそうだというのに、後ろにはノタノタと頼りない手つきでモレちゃんを操縦するハンスさんがいる。

 

 ……ゴーレムが出たとして、果たして俺はハンスさんを守り抜けるのだろうか?




今回名前が出た動物

リマントリア(モスラ)
モレラトプス(モレちゃん)
TEKパラサウロロフス(メカパロロ君)
ダイアウルフ(ウルッフ)
ティラコレオ(コレオちゃん)
ユタラプトル
ロックエレメンタル(ゴーレム)
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