百三十八頁目
一通り野生動物から確保できる素材と池の中にある真珠を回収してから拠点に戻ると、今度はアンキロを連れて金属鉱石の回収にかかる。
尤もアンキロは足が遅すぎるから近場の金属鉱石だけ砕かせるので我慢して、残りの段差の上にある奴は採取効率が落ちると理解していながらも金属のピッケルで回収する羽目になった。
……アルケン君さえいてくれればあの子の爪で掴んでアンキロを運べたからこの程度の段差気にせずに済んだのになぁ……やっぱりアルケン君の同種がいるのなら早めに仲間にしておきたいところだ。
そして前の島でのことを考えれば水晶などがある場所に生息している可能性は高い……やはりそろそろ山のような場所を目指すときが来ているようだ。
だからと言って焦って無理に遠征して命を落としては目も当てられないし、準備だけはしっかりしなければならないだろう。
そのためにも今は寝てる間に溶かしておいたインゴットと回収してきた真珠を利用して作り上げたプラットフォームサドルをキリンに似た巨大な草食……歩くたびに振動で何かがパラパラ落ちるからパララ君と名付けた子に装着して移動拠点を作り始めていく。
もちろん拠点の素材は例の熱を軽減する粘土から作った建材……と言いたいところだがこいつは強度に不安が残るため、操縦席とも言える直接手綱で動物を操る近辺だけこれで拠点風に囲んで置き、その外側は壊されにくい岩の建材で囲むことにした。
……設計が大掛かりになり素材も大量に必要になる上に建築に時間もかかりそうだが、命を守るためだと思えば妥協するわけにもいかないだろう。
百三十九頁目
防具の制作も忘れないために、移動拠点を建築しながらも傍にモスラの同種の影が見えたらすぐにそっちへ向かわなければならない。
またその最中にミッキーの同種を見つけたらその子も確保して……そうして複数の作業を並列しているせいで効率は思わしくなかった。
しかし途中で目を覚ましたハンスさんが拠点の構築に手を貸してくれるようになり、更に遅れて目を覚ましてきた少女もオウ・ホウさんの指示の下……まず最初に例のドリンクを飲んで落ち着いた後で作業に加わってくれた。
お陰で俺は移動拠点の制作よりも絹の採取に全力を費やすことができた。
またそれとは別にハンスさんとオウ・ホウさんに例の白い粒々を見せたところ、オウ・ホウさんが塩ではないかと教えてくれた。
実際に調理なべで煮たりして恐る恐る味を見てみたが確かにこれは塩のようだ……そういえばサバイバルでは塩は必須だと聞いた覚えがあるが、今までそんなもの全く接種していなかったのによく生き残れたものだ。
……というか前の島には海水がないためか塩自体が存在しなかったのだが、何故にこの砂漠では存在しているのだろうか?
汗を大量にかくから……という割には普通の水分補給だけで今まで何とでもなっているし不思議で仕方がない。
ハンスさん曰く恐らく何かしらのクラフトに使えるのではということだが、左手首の鉱石を眺めて見ても思いつきそうで思いつかない。
こういう時は大抵経験が足りないためか或いはまだ見つけていない素材が必要ということだが、流石にここまで来て俺に経験が足りないということはないだろう。
つまりはまだ見ぬ素材が必要ということ……全く、どうやらこの砂漠の攻略はまだまだ先は長そうだ。
今回名前が出た動物
アンキロサウルス
アルゲンダヴィス(アルケン君)
パラケラテリウム(パララ君)
リマントリア(モスラの同種)
トビネズミ(ミッキー)