ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第486話

百四十四頁目

 

 足首が浸る程度の水たまりだが、やはりARKシステムが管理してるためかどれだけ動物が飲もうと暑さで蒸発しようと完全に枯れることはなかった。

 お陰で水に関して悩む必要はなさそうだ。

 ……まあこの砂漠においてはあちこちに生えているサボテンから水分は補給できるので思っていたほど喉の渇くに悩まされてはいないのだけれど。

 

 またこの水たまりの端の方にキラキラ光る鉱脈を見つけて、実際にピッケルで掘ってみればここにも金属鉱石が採取出来てしまうではないか。

 どうもこの砂漠では余り金属鉱石は貴重ではないらしい……それなのにどうしてあんなに最初の金属鉱石を手に入れるのに苦労する羽目になったのやら……

 もちろんその原因はわかりきっている、未だに頭を悩ませ続けているあの糞ゴーレムのせいだ。

 

 やはりどう考えて見てもあいつはあの序盤とも言えるエリアにいる存在ではない……実際にここまで移動して今まで一度しか出会っていないぐらいだ。

 だから本当ならあいつの存在に悩まされるのはもっと先の話だったはずなのに、つくづくよりにもよって一番近い金属鉱石の場所まで連れてきた人を恨みたくなってしまう。

 ……尤もその人も被害者なのだから恨むべきはこのARKシステムそのものであったりその管理者であったりするべきなのだけれど。

 

 そんなことを考えながらも淡々を腕を動かし続けたお陰で、あっさりと石の拠点は完成してしまうのだった。

 

百四十五頁目

 

 今夜寝泊まりする石の拠点が完成したことで、取りあえず今の時点でやらなければいけないことはなくなった。

 ただまだ日が落ちるまで時間もあることだし、少しでも何かできることをやっておくことにした。

 だから見つけたばかりの金属鉱石を採取して、またそれを溶かすための製錬炉を作って設置して早速火をつけておいた。

 

 すると熱のこもる石の建物だからか、粘土の住居の時と違ってこの砂漠用の装備を着ていてもなお耐えられないほど暑くなってしまう。

 尤も夜になって冷えてくれば問題ない程度だろうし、日が昇っているときは野外活動してここには戻らないのでやはり問題にはならないだろう。

 だから気にすることなく鉄を溶かしておいて、ついで他の繊維などの素材を動物からとれる皮や肉にケラチンなどと共に一通り回収していく。

 

 相変わらずコレオちゃんとレオ君は頼りになり、弓矢を消費することなく動物を退治していくことができた。

 その際に前の島で石集めに重宝したアルマジロを見かけて一瞬仲間にするかどうか悩んだが、こいつを運搬する手段がなかったために今は諦めることにした。

 ……やっぱり飛行要塞が欲しいなぁ……そうでなくてもせめて大抵の生き物を掴んで運べるアルケン君ぐらいの飛行生物がいてくれれば……今回の遠征でその手の生き物が見つかればいいのだけれど……




今回名前が出た動物

ロックエレメンタル(糞ゴーレム)
ティラコレオ(コレオちゃん、レオ君)
ドエディクルス(アルマジロ)
ケツァルコアトルス(飛行要塞)
アルゲンダヴィス(アルケン君)
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