ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第490話

百五十一頁目

 

 久しぶりの大鷲……これからたくさん仲間にする予定なのでアルケンαと名付けた子の乗り心地は相変わらず最高だった。

 移動速度こそ遅いがそれでも急かせば同じ飛行生物のモスラよりは速度が出せるようだし、力強さとスタミナに関しては比べ物にならないほど優秀なのだ。

 その上で鉤爪を使って中型ぐらいの生物を掴むことができ、また嘴でも小型の生き物を摘まみ上げて運搬することができる。

 

 これを利用すれば生き物の捕獲から運搬まで非常に楽に行えるし、荷物の運搬だって余裕だから人間の移動も凄く楽に行えるようになるはずだ。

 本当に良いことづくめだし、できればもっと多く仲間にしたいところだが流石にあのゴーレムの群れにまた無策で飛び込むような真似はしたくない。

 何より時間もそこそこ経っていることだし、暗くなる前に安全な拠点のある所まで戻っておくべきだと判断して俺は早速この場を離れることにした。

 

 もちろん手に入れたばかりのアルケンαの背中に乗ったまま……だとモスラはともかく、空を飛べない上にゴーレムの岩石投げが掠って傷ついているコレオちゃんとレオ君を置いていく羽目になる。

 こんな危険な山にこの子たちを残していくわけにもいかず、取りあえず今まで通りコレオちゃんに跨り他の生き物を追従させながら一番近い拠点まで向かうことにするのだった。

 

百五十二頁目

 

 敵の近づき辛い急斜面を一気に駆け下り、そのままの足で一番近い拠点を目指す。

 果たして山を下りてしまえば、肉食の数こそ変わらないが狼やラプトルばかりなので危険度は一気に下がる。

 もちろん幾ら傷ついているとはいえ雌雄ペアのコレオちゃん達に加えて、アルケンαも戦力としては結構頼りになるためこの程度の奴らにやられる心配はなさそうだ。

 

 実際に襲ってきた敵全てを返り討ちにした上でその素材を採取しながらでも、何の問題もなくあっさりと石で作った住居にたどり着けてしまった。

 ただ仮にも傷ついているコレオちゃん達が襲われたら大変なので、急遽フェンスの基礎を円状に配置してそこへ重ねるように石の手すりを設置することで簡易な牧場のようなスペースを作っておいた。

 石作りとは言えスカスカな手すりで囲えば熱が籠ることはないし、この辺には手すりの高さを乗り越えられる肉食はいないだろうから安全も確保できるというわけだ。

 

 そこへ取りあえず傷が癒えるまでコレオちゃん達を番になるようくっついた状態で待機させておくことにした。

 万が一のことを考えたら怪我した状態で連れまわすのはよくないし、何よりこうして傍に居させることで上手くいけば子供を産んでくれるかもしれない。

 前の島では便利な動物は繁殖させた子供を育てることでどんどん数を増やしていったのだから、この砂漠でも同じことをやれるならやっておいた方がいいだろうと思ったのだ。

 

 尤もこれが卵生だったらエアコンも作れない今の時点では孵化させるのが難しいだろうから諦めるしかなかっただろうが、確かコレオちゃん達は哺乳類だから胎生……すなわち子供がそのまま生まれてくるはずだ。

 これで上手く数を増やせれば純粋に戦力としても役に立つし……余りやりたくはないが万が一の際に使い捨てぐらいの気持ちで囮や殿を任せたりもできるようになる。

 そうすればあの危険な山での採取活動も少しは楽になるはずだし、だからこそ山に一番近いこの場所で繁殖活動を試みることにしたのだ。

 

 ……もし本当に上手く行ったら……いやそれ以前に野生の肉食を大量に捕獲してこの場所までアルケンαで運ぶこともできるわけだし、とにかくそうやって数が揃ったら一度安全な後ろから指示を出す形で無理やりゴーレムに数の暴力で戦闘を挑んでみてもいいかもしれない。

 ちゃんと戦ったことがないから正確な戦闘力はわからないままだし、その辺を理解しているのと居ないのでは今後の対策にも差がでるだろうから。




今回名前が出た動物

アルゲンダヴィス(アルケンα)
リマントリア(モスラ)
ロックエレメンタル(ゴーレム)
ティラコレオ(コレオちゃん、レオ君)
ダイアウルフ
ユタラプトル
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