百六十一頁目
新種の生き物がいる場所が遠いこともありそこまで確認しに行くのに少し躊躇する。
しかしすぐに前の島で飛行生物の背中から望遠鏡を使って遠くの状態を確認していたことを思い出した。
ちょうど水晶を採取してきたことだし作るための素材も作るのに水晶が必要だったため今まで作れずにいたが、今ならば何の問題もなく作ることができる。
早速作り上げると、できたばかりの望遠鏡を覗き込んでみて……思わず納得して手を打ってしまった。
何せそこに居たのはカマキリという俺の時代に生息していた昆虫であったのだ。
道理で見覚えがあるわけだ……ただ同時にサイズが桁違いすぎたために新種だと思ったのも間違いではなかったのだ。
……そういえば漫画か何かであらゆる生き物の中で人間大の大きさになったら最強なのはカマキリだと言われていたような気がしないでもない。
もしそれが本当ならあいつはどれだけ強いのだろうか?
この砂漠特有の生き物なだけに同じモスラのように新素材が取れる可能性がある以上、いずれは討伐してみたいものだが何だかちょっと怖い様な気もする。
……まさかとは思うけれど、箱舟の端というかなり厳しい環境にいるあいつがこの砂漠最強の生き物だったりするのだろうか?
あのゴーレムより強そうには見えないけれど見た目だけで判断するのは危険だし、万が一のことを思えばこいつと戦う時もしっかり準備した方がよさそうだ。
ただ強ければ強いほど仲間にした時の頼りさも桁違いだし、何よりあのサイズだと洞窟にも連れ込めるかもしれない……そう考えるとティラノと殴り合える程度に強くあってほしいとも思ってしまうのだった。
百六十二頁目
色々考えているうちに時夕焼けも沈んで暗闇が世界を包み込み始めていた。
尤も緑のオベリスクが放つ光のお陰でこの付近は前に想定していた通りそれなりに見通せる状態だった。
しかもその傍に作ってある拠点には篝火も焚かれていて、空から見下ろしてもはっきりと場所が見て取れる。
だから特に迷うこともなくアルケンαとβと共に拠点の中へと降り立ったところ、すぐに羽ばたきの音を聞きつけたらしいハンスさんが震えながら槍を構えて飛び出してきた。
……余りにも慌てていたのか手に持った槍の向きが逆であったが、現れたのが俺だとわかると心底安堵した様子で息をつきながらその場に崩れ落ちた。
何だか反応が過剰すぎる気がするけれど何かあったのだろうか?
そんなことを思っていると今度は住居の陰からぴょこんとカンガルーとその袋に入っているルゥちゃんとオウ・ホウさんが顔を覗かせてきた。
やっぱり何かに警戒している様子であったが、俺の存在を確認するともう安心だとばかりにこちらへと近づいてきて……俺の連れてきたアルケンα達を見たオウ・ホウさんは前の島でこいつの有能っぷりを知っているだけにか大収穫ではないかと褒めたたえてくれるのだった。
今回名前が出た動物
カマキリ(新種の生き物)
リマントリア(モスラ)
ロックエレメンタル(ゴーレム)
ティラノサウルス
アルゲンダヴィス(アルケンαとβ)
プロコプトドン(カンガルー)