ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第505話

百七十七頁目

 

 準備も終わったところで俺達はついに緑のオベリスクの下に作った拠点から出発した。

 陸上を行く動物たちを引き連れながらパララ君を操るハンスさん。

 その様子をアルケンαに乗ったまま見下ろして観察するが、前に移動した時よりはずっと操り方が上手くなっている。

 

 飛行生物に慣れるためにモスラに乗る練習をしていたが、サドルに乗って操るという点では変わらないためその経験が生きているようだ。

 また後ろを追従させる際に出した仲間の動物達への指示出しも何とか一人でこなせていた。

 これは特殊個体との戦闘を一人でこなした経験が役に立っているらしい。

 

 素材確保のためにハンスさんを置いて出かけたわけだが、ああいう形とはいえ曲がりなりにも一人で過ごす時間はハンスさんにとってプラスに働いたようだ。

 ……前の島では余り意識したことはなかったけれど、サバイバルに慣れていない人間へ成長を促す方法としてこれはありかもしれないなぁ。

 

百七十八ページ目

 

 移動拠点の背中に作った住居の中には食料保管庫を始めとして、ベッドや椅子といったある程度人が快適に暮らせるような設備を整えてある。

 そのうちの椅子かベッドで今はルゥちゃんが休んでいるはずだが、壁に囲まれていることもあって俺の目で確認することはできない。

 ただオウ・ホウさんが傍についているから問題があればすぐに声がかかるはずだし、何より拠点を出た時のルゥちゃんの落ち着きっぷりからして前の様に生贄になろうと飛び出してくることはない……と思いたい。

 

 尤もアルケンαとβがいる今ならば万が一の時はかぎ爪で掴んで持ち上げてしまえば安全に救助できるので、そういう意味でも今回の移動は特に人間が原因の問題が起こるとは思えない。

 つまり懸念事項としては例のゴーレムぐらい……もちろん他の野生動物の襲撃だって決して馬鹿にしていい物ではないが、狼やラプトルぐらいではパララ君の背中や空の上にいる俺達に攻撃は届かない。

 しかも高いところから見下ろしている関係上、こちらの方が早く相手を発見できるのでその時点で他の動物たちに攻撃するよう指示を出せばそいつら程度は一瞬で叩きのめしてくれるのだ。

 

 特に角の生えている肉食……カルノンちゃんは足も速い上に頭の角で相手を出血させられるのでコレオちゃん達がいない今、この子が物凄く頼りになってくれている。

 ……本当に出血させる攻撃は強いよなぁ……これがゴーレムにも効いてくれれば或いは数を揃えて強引に討伐とかできなくもなさそうだけど、あの岩の身体に血液が流れてるとは思えない。

 そう考えるとやっぱり今はまだゴーレムだけは避けるように動くべきだろう。

 ……この砂漠に来てからずっとあいつに悩まされてるなぁ……でもまああいつの攻略が前の島でのスピノみたいに、この砂漠における俺達に与えられた最初の試練みたいなもんだ……とでも勝手に考えておこう。




今回名前が出た動物

パラケラテリウム(パララ君)
アルゲンダヴィス(アルケンα)
リマントリア(モスラ)
ロックエレメンタル(ゴーレム)
ダイアウルフ(狼)
ユタラプトル
カルノタウルス(カルノンちゃん)
ティラコレオ(コレオちゃん達)
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