百九十二頁目
メディカルブリューを飲ませたお陰か、銀髪の子の肌にできていた擦り傷もいつの間にか綺麗に治っていた。
そこで気が付いたが、この子は驚くほどに肌が白いというか色が薄いというか……何だか幻想的で妖精のような印象を感じさせる。
ハンスさんも気が付いたようで、彼が言うにはこの子はアルビノだったのかもしれないという。
余り詳しくないがアルビノといえば確かにそんなイメージがある……けど同時に日光などに物凄く弱かったのではないだろうか?
だとすればただでさえ生きるのが大変なこの砂漠は彼女にとって致命的すぎる様な気がする、が実際にはこうして生き延びているのだからわからないものだ。
……まあその辺りのことも含めてこの子たちが起きた後に考えればいいことだ。
それよりも今すべきことは……かなり元気になってきたらしい金髪の女性が寝転んだ際に跳ねのけた毛布を掛け直してあげることだろう。
……こっちもまた綺麗な人だけど……なんだけど……寝転んだだけで揺れるのがわかるほどスタイルが良すぎて目に毒だよなぁ。
まあフローラという愛する女性がいるから特に意識しようとも思わないけれど……だけど間違いなく今までであってきた女性の中でも一番大き……ふ、フローラ痛いってばっ!!?
百九十三頁目
二人が目を覚ますまでまだ時間が掛かりそうではあるが、体調は安定しているようだしこのままぼーっと見ていては時間が勿体ない。
だから何かしておこうと軽く室内を見回したところ、ふと開けっ放しになっているドアから差し込める日差しが目に留まった。
……そういえば好都合だから後回しにしていたけれど、結局あの恐ろしいまでの熱気が収まった原因は何だったのだろうか?
オベリスクに近づくほどに気温が下がっていったことを考えれば、それこそオベリスクと関係がありそうではある。
あの恐るべき熱気はある意味で砂嵐以上に直接命に係わる危険な天候であることを考えると、少しでも対処できるよう余裕があるうちに色々と調べておいた方がいいだろう
そう判断した俺は早速、この場をルゥちゃ……女性関連では俺たち以上に頼りになったルゥさん&オウ・ホウさんにお任せすることにして、オベリスク関連に詳しいハンスさんと共に二人で検証がてら外へ出ることにした。
もちろん万が一に備えてメディカルブリューなどはしっかり備えて置き、無理せずにすぐに戻るぐらいの気持ち……だったのだが、全部無駄に終わってしまう。
何故なら外に出て空を見気たところ、もう太陽の輝きは平常時と同じ状態に戻ってしまっていたからだ。
どうやらいつの間にやらあの異常な天候は収まっていたらしい。
……ひょっとしてちょうど俺達がオベリスクに戻ろうとしていたタイミングで終わりかけていたのだろうか?
だから時間が経つにつれて涼しくなっていて、それが結果的にオベリスクに近づくほど涼しくなっているような誤解につながったのではないか?
しかしそれにしてはちょっと違和感が残るというか、確かにオベリスクとの距離に応じて温度が変化していたような気がするのだが……?