ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第581話

三百二十五頁目

 

 何日かぶりに緑のオベリスクへと向かうが、その道中もキャシーに先を行かせて様子を見る形を取った。

 もちろん彼女に遠距離移動を慣れてもらうためではあるが、同時にちょっと他のことに意識を向けたかったからでもある。

 それは途中で通り過ぎる最初の拠点付近、すなわちここにきたサバイバーが最初に目覚める辺りの様子の確認である。

 

 見つかるかもしれない生存者なりが居たら手を貸したいという気持ちもあるが、あの拠点を荒らした……或いはあのスモークグレネードを使用した主らしき存在が見つからないかと思ったのだ。

 あの時使用されたであろうスモークグレネードは自作品だったのかそれともカプセルから回収した物なのかは定かでないが、どちらにしてもその人物はこのARKにそこそこ適応していると思われた。

 カプセルの中身を回収するにはここでサバイバルを積んだ経験が必要となるわけだし、自作したとしてもクラフト物が思いつく程度にはここで時間を過ごす必要があるからだ。

 

 そんな人物なら今もまだ生きている可能性は十分あるのだが、できれば俺が先にあっておきたいこともあり近くにいるのならばキャシーより先に見つけておきたかったのだ。

 尤も運がいいのか悪いのか分からないが、結局人影一つ見つけることができないまま緑のオベリスクの付近にたどり着いてしまうのだった。

 

三百二十六頁目

 

 数日たっているだけあって流石にここの拠点付近に動物が集っている様子はなさそうであった。

 ただ今までの経験からして中途半端な期間しか開いていない状態で戻ったらすぐにでもまた襲撃が始まることはわかっている。

 だから今はまだ拠点に戻るのは辞めておいて少し離れたところに設置していある原油ポンプから中身だけとっていくことにする。

 

 ……その際にやっぱりキャシーに作業を任せておいて俺はさりげなくこの拠点も荒らされていないか様子を確認することにしたが、こちらは俺達が引っ越した時と変わらないままのようであった。

 まあこっちはゴーレムの襲撃などもなく防壁などもしっかりしているので誰かが忍び込もうとしてもそう簡単には入れはしないし、そもそもここまで来るには護衛の動物から装備までしっかり整っていないときついものがある。

 そしてそれらを揃えるためには最低限の設備が整っている拠点を作る必要があるわけだが、道中でそれらしい建造物は見かけなかった。

 

 ……しかし例の生存者が何をしているかは分からないが、今も生き残っているのならばどこかに拠点ぐらい作ってあるのではないか?

 少しばかり不思議だったが、深く考える前に近くの肉食を退治しきったキャシーが大量の原油を持って戻ってきてしまう。

 まだこのことは他の人達に内緒にしておきたいし、今はこれ以上考えるのを辞めてキャシーと一緒に元の拠点へと戻ることにしよう。




今回名前が出た動物

ロックエレメンタル(ゴーレム)
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