ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第589話

三百四十二頁目

 

 やはりソフィアも弓矢は上手く使えないようであったが、クロスボウの扱いも全体的にぎこちない。

 それでも罠の中に納まっている逃げられない状態のアンキロなら何とか眠らせることができた。

 ただ動物が傷つけることにちょっと抵抗があるようで、また一連の作業を終えただけで息が荒くなってしまっていた。

 

 元々牧場などで動物と触れ合っていたキャシーに対してソフィアはインドア派……と言っていいのか分からないが余り外出をしない生き方をしていたために、精神的にも体力的にもこういうのは向いていないのかもしれない。

 まあ非常時に備えて最低限出来るようになっていればいいから今のところはとりあえずはこれで良しとして、改めて石油ポンプのところまで遠征することにしよう。

 その後はキャシーに動物の扱いを教わって貰って、その隙に俺は最初の拠点の周りの探索に映るとしよう。

 

 ……何ならハンスさんも一緒に動物の扱いについてキャシーに教わるよう言っておいた方が良いかもしれない……このARKでは動物を扱う能力こそ非常に重要なものなのだから。

 

三百四十三ページ目

 

 動物の扱いに関してソフィアは余り良いところを見せられなかったが、観察力が関係する事柄になると一転して優秀な面を見せつけてくる。

 まず目的地までの移動に関してだが、コンパスの使い方を早々と覚えてしまった上に地上のどこまでも荒涼とした似通った景色の中にも差異を見出しているようで自分の居る場所をかなり正確に把握できているようであった。

 お陰で近くに緑のオベリスクという大きな目印があるとはいえ、まだ言葉の上でしか知らない原油ポンプの場所にすらあっさりと辿り着けてしまったほどだ。

 

 更には変える前に念のため緑のオベリスクの麓に作った拠点の様子を確認しておこうと二人で望遠鏡を覗き込んでみたところ、ソフィアは近くに生えている植物を近づいて調べてみたいと言い出してきた。

 その植物は紫色をした花のようであり確かに余り見慣れない種類ではあったが、これまでの経験からしてどの植物からも取れる物は繊維や果実といった代わり映えしないものばかりだと知っている俺はあまり意識していなかった。

 

 しかしソフィアの目にはどうにも特徴が異なって見えるらしく、実際に採取して確かめてみたいそうなのだ。

 まあ近くに危険そうな動物もいないことだし軽く採取するだけなら大して時間もかからないだろうと思い実際に採取してみると、何と驚くことに絹のように使える部分があるではないかっ!?

 これはこの植物の特色なのか、それとも近くに生息しているモスラの同種が幼体の繭か何かを作るために体内の絹を擦り付けたものなのかは分からない。

 

 ただ砂漠用の装備を作るのに必須である絹はそれこそ今までモスラの同種を倒さないと手に入れられず数が揃わないで困っていただけに、この発見は非常にありがたい。

 ゴーレムの生態を見抜いたり、ちょっとした見た目の差から新たな発見をして見せたり、俺よりずっと観察力に関しては彼女の方が上回っているようだ。




今回名前が出た動物

アンキロサウルス
リマントリア(モスラの同種)
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