ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第597話

三百五十八頁目

 

 アルケンに乗って最初の拠点を目指しながら、道中でも人影を探して回る。

 しかしこの辺りにいないのか巧みに隠れているのかはわからないが、結局見つからないまま最初の拠点へと戻ってしまう。

 その際についでだから改めて拠点内を探ってみるが、特に変化はなさそうであった。

 

 こうなると手がかりも何もないしどうやって探していくか……普段なら迷いそうなところだが今回は既に案が浮かんでいた。

 皆と相談した際にソフィアが、例の人影は落ちてくるカプセルからアイテムを回収して回っているのではと推測していたのだ。

 それを逆手に取ってカプセルが落ちてくる辺りで待ち構えておけば向こうから姿を現す可能性がある。

 

 だから早速、空へと飛びあがると近くに降りてくるカプセルを見定めにかかる。

 すると都合の良いことに比較的近いところへ黄色のカプセルが下りてきているではないか。

 他に当てもない以上、あそこを目指すのが一番賢い選択のはずだ。

 

三百五十九頁目

 

 カプセルの元へと辿り着いた俺だが、そこでただ待つのではなく近くの物陰に身をひそめることにした。

 前の様子からして向こうは俺達の存在を警戒している可能性もある。

 だから堂々と姿をさらしていたら近づいてこないかもしれないと思ったからだ。

 

 しかし隠れたまま幾ら待っていても誰かが近づいてくる様子は全くない。

 アルケンで真っ先に駆け付けたから隠れるところを見られたはずはないのだが、一体どうしたことなのか?

 不思議に思いながらもなお待ち続ける俺であったが、そこへバタバタと獣の足音が聞こえてきた。

 

 そちらに視線を向ければ針トカゲに追われている瘻付きがまっすぐこちらに向かって逃げてきているではないか。

 流石にこれは迎撃しないと不味いことになる……仕方なく俺はいつでもアルケンに飛び乗れる位置から弓矢でもって針トカゲを射抜きにかかる。

 ……ああ、これだけ騒がしくしたらもうここには現れないかもなぁ。

 

三百六十頁目

 

 あっさり倒れた針トカゲの死体をすぐに解体して再び身を潜めたが、相変わらず人の気配は全く感じられないままだ。

 もしかしたら針トカゲと瘤付きがこっちの方角に向かっているのを見ていてここのカプセルの回収を諦めたのかもしれない。

 また向こうが望遠鏡を持っていたことを思えば、俺が迎撃しているところを遠くから見られた可能性もある。

 

 もちろんたまたまここに来るのが遅れているだけの可能性も零ではないが、このままだと目の前のカプセルは時間経過によって自然消滅してしまう。

 そうなると中身も全部オジャンだ……黄色は二番目に良い物が入っているカプセルなだけに中身を無駄にするのは余りに勿体ない……ここでの待ち伏せは諦めて中身を回収してしまおう。

 ……電灯はちょうど電気も開通したことだし当たりかもしれないな、ただもう一つ出てきたこっちの鞭は……鞭ってなんに使うんだよぉっ!?




今回名前が出た動物

アルゲンダヴィス(アルケン)
モロクトカゲ(針トカゲ)
モレラトプス(瘤付き)
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