ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第603話

三百七十一頁目

 

 せっかく顔を合わせて会話したというのに、モーリツさんへ対するモヤモヤは晴れそうにない。

 しかし今の時点で頭を悩ませても仕方がないので、彼のことは一旦忘れて新たな作業に移ることにする。

 一応無線で繋がっている皆に何かやってほしいことがあるか聞いてみると、原油の確保をお願いされた。

 

 旋盤で作れる行動な製品には原油が素材的にも燃料的にも求められることが少なくない。

 だからこそより大量に取ってこれるようにカプセルから手に入れた二つ目の原油ポンプを設置してきてほしいというのだ。

 物凄く納得できる頼み事なだけに断る理由などなく喜んで引き受けることにした。

 

 ただ問題としては原油ポンプを設置するにふさわしい場所が見つかるかどうか……まあ時間はあることだし頑張って探し回るとしますか。

 

三百七十二頁目

 

 原油が湧きだす場所を探すに当たり、まずは一旦緑のオベリスクの周りをもう一度念入りに調べてみることにした。

 今までの経験からして、希少資源は同じ場所に幾つも採取ポイントがあるように感じられた。

 だからひょっとしてあの付近にも俺が見落としていただけで湧き出ていた場所があったのかもしれないと思ったのだ。

 

 まあ他に何の当てもないため、取りあえずの指針として選んだわけだが……これが大正解だった。

 高度を上げ下げしながら、緑のオベリスクを中心に大きく円を描くように周囲を探し回ったところ、岩が高く連なり起伏となっていた場所の陰に隠れているのを発見することができた。

 尤も緑のオベリスクの麓にある湖がギリギリ見えない角度と距離なだけにあそこに作った拠点の付近を探索する程度では見つけられなかったのも納得できるが、とにかくここへ原油ポンプを設置……ああ、もう邪魔だよラプトルぅっ!!

 

 本当に鬱陶しい奴……ってあのピカピカ輝く個体はTEKラプトルかっ!?

 

三百七十三頁目

 

 少し前に見かけたばかりだというのにまさかまたTEK個体が現れるだなんて驚きだ。

 これがただの偶然なのか、それともこの砂漠では前の島よりメカが発生しやすいのだろうか?

 まあわかるはずはないが、とにかく希少素材の山であるこいつを見逃す手はない。

 

 ただ今回は数が多い上に雄雌が揃っているのか攻め寄せる勢いも激しくて、正面から戦うのは辞めておいた方がよさそうだ。

 だから絶対に逃したくないTEKラプトルだけアルケンで掴んで距離を取ろうとする。

 その際に捕まれながらも激しく抵抗されてしまうが、仲間からある程度引き離されたところで攻撃の頻度が下がった気がした。

 

 気のせいかもしれないが、もしかして群れと離れたことで異性の前でいい恰好しようと頑張るブーストが消えたのかもしれな……ん? こんなメカ個体にも雄雌があるのか?

 そりゃあメカ個体も普通の個体と同じように生き物を襲って食べたり麻酔で眠りもすれば仲間にもなるのは知ってるが……もしかして子供も産めたりするのか?




今回名前が出た動物

ユタラプトル
TEKユタラプトル
アルゲンダヴィス(アルケン)
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