ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第613話

三百九十四頁目

 

 少し悩んだがせっかく目の前にいる戦力になりうる動物を見逃すのは惜しすぎる。

 だから女性陣にあいつらをまとめて捕獲しようと提案するとすぐに賛成してくれた。

 早速皆で協力して捕獲用の罠となる建造物の作成に移る。

 

 ソフィアが近いところに見つけてくれたよさげな空間にいるサソリなどを女性陣に排除してもらい、その間に俺が岩の建造物を作り、最後に三人でてきぱきと配置していく。

 次いでキャシーがモフモフの肉食とカルノンの同種をまとめて巧みに誘導し罠に嵌めたところを、俺が麻酔矢で一気に射抜いていく。

 その際にソフィアは上空で待機して周囲を観察し危険な肉食やゴーレムが襲ってこないか警戒してもらっておいた。

 

 お陰で危なげなくあっさりとモフモフの肉食一匹とトリマキであるカルノンの同種二匹の合計三匹を仲間にすることができた。

 ……本当はカルノンの同種は三匹居たのだが、一匹は俺達が罠を作っている間に獲物を追いかけてか姿が見えなくなってしまっていたのだ。

 キャシーはしきりに惜しかったと呟いており、何なら罠を使わずに一発で拘束できる手段があれば~とチラチラ俺の方を見つめてくる。

 

 ……いやいやいや、今度こそ何も思いつかないってば……ソフィアも網みたいなものでさっと絡め取れる道具だとか設備だとかがあれば、なんて言ってるけどそんな都合の良い物が作れるわけないじゃないか全く……作れるわけないよね?

 

三百九十五頁目

 

 このままどんどん仲間を増やしていこう……と思ったのもつかの間、突然肩に乗せたミッキーが「ぐるるるるる!」と鳴き声を上げ始める。

 これは間違いなく天候の変化を感じ取ってのことだろうが、これまた聞き覚えのない鳴き声であった。

 ……そういえば砂嵐の時とあの熱波の時もそれぞれ違う鳴き声だったし、これはひょっとして訪れる天候に合わせて鳴き声を変えているのだろうか?

 

 そんな仮説を立てる俺を他所にソフィアとキャシーは顔を青ざめさせると、慌てた様子で俺に避難するよう訴えかけてくる。

 どうやら二人は前にあの猛烈な熱波で実際に生死の境をさまよった時のことがトラウマになっているようで、天候が変わるというだけで取り乱してしまっているのだろう。

 まあ実際にまたあの熱波が襲ってきたらと思うと野外でのほほんとしているのは命取りだ。

 

 だから言われた通りさっさと逃げようとするが、その際に頭にはモーリツさんのことが過った。

 サバイバルにたけて良そうな彼ではあるがあの猛烈な熱波が襲ってきたら果たして耐えられるかどうか。

 もしクラフトできるテントが想定通りの効果を発揮するとして彼がその作り方を思いつけるか、また思いつけたとして実際に用意できるかはわからない。

 

 そして対策なしではあの熱波は絶対に乗り越えられないであろうことを考えたら、やっぱり放っておくわけにはいかないだろう。

 幾ら胡散臭いとはいえ一応話は通じる相手なわけだし、もしも本当に熱波が襲ってきたら無理しない範囲であの辺りを探しに行くとしよう。




今回名前が出た動物

プルモノスコルピウス(サソリ)
ユウティラヌス(モフモフの肉食)
カルノタウルス(カルノンの同種)
トビネズミ(ミッキー)
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